福祉、観光人材育成へ 舞鶴YMCA専門学校開校、17人が入学 市が誘致し建物を改修 地域の発展に、関係者の期待集まる【舞鶴】
投稿日時:2015年04月17日(金)
入浴実習室 5階の講堂
福祉と観光分野の人材確保のため、舞鶴市が誘致を進めてきた舞鶴YMCA国際福祉専門学校(神﨑清一校長)の校舎改修工事が終わり、4月11日、現地で完成式と開校式、第1期入学式が開かれた。新入生17人でスタートを切り、代表の学生が抱負を述べた。府北部の介護と観光ビジネスの人材を育てる教育機関として期待を集めている。全国的に福祉施設などで福祉・介護スタッフの不足が続いているが、京都府は府北部で2015年度~17年度の3年間で1,000人の人材を確保する目標を立て、関係機関と協力して人材養成システムの施策を進めている。その1つとして市が介護人材を育成する専門学校を運営する京都YMCA(京都市中京区)に、舞鶴市への誘致を働きかけた。旧勤労者福祉センターや東公民館などが入っていた建物の耐震補強などを昨年4月から市が実施。府の補助金も受け総事業費は約2億5,000万円。旧別館は取り壊し駐車スペースにした。新校舎は鉄筋コンクリート造り5階建て、建築面積2573平方メートル。元の施設を改修し入浴や介護実習室、図書館、演習室、講堂などを備えている。開設した学科は介護福祉士が取得できる介護福祉学科、英語や旅行実務などが学べる国際観光ビジネス学科で、ともに2年課程、定員は各40人。大学への編入もできる。第1期はほぼ市内の高校から福祉学科に14人、ビジネス学科に3人が入学した。式典には約120人が出席。完成式で多々見良三市長が「舞鶴での開校を決断していただきお礼を申し上げます。今後も引き続きYMCAを支援していきたい」とあいさつし、舞鶴YMCAに建物と土地を20年間無償貸与する契約書に、多々見市長と京都YMCA学園の野村武夫理事長が互いに署名した。続く開校式では野村理事長が「福祉人材不足の解消や国際感覚豊かな人材を育て、YMCAの強みを活かし地域の発展に貢献したい」と式辞を述べた。東舞鶴高出身で介護福祉学科に入学した山田真さん(19)は「高齢者施設の体験で入所者からお礼を言われたのがきっかけで福祉の道を選びました。卒業後は舞鶴で働きたい」、ビジネス学科に入学した日星高出身の藤原麗さん(同)は「地元に学校ができうれしい。たくさんの資格と検定を取りたい。私達が実績を積むことで後に続く学生が増えるよう、がんばりたい」と話していた。
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