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戦後70年の誓いで献花・合唱 殉難の碑公園で、浮島丸事件追悼集会【舞鶴】

戦後70年の誓いで献花・合唱 殉難の碑公園で、浮島丸事件追悼集会【舞鶴】

投稿日時:2015年08月28日(金)

追悼歌を合唱する朝鮮中高級学校の生徒たち

 終戦直後に起きた浮島丸事件の70周年追悼集会が8月24日、下佐波賀の殉難の碑公園で行なわれた。70年の節目に約350人が参加し、犠牲者に対して事件を忘れず伝え続けることを誓った。青森県下北半島で鉄道工事などに従事させられていた朝鮮人労働者と家族を乗せた海軍特設輸送船「浮島丸」が1945年8月22日、朝鮮半島の釜山を目指して大湊港を出航したが、8月24日夕方に寄港した舞鶴湾で謎の爆発沈没をし、549人(政府発表)が犠牲となったとされる。爆沈の原因や犠牲者数など真相はいまだ不明のままで、東京都中目黒の祐天寺に安置される遺骨280体もまだ返還されていない。市民でつくる浮島丸殉難者を追悼する会(余江勝彦会長)が追悼集会を続けている。事件から70年を機に7月25日、青森県むつ市で追悼と真相究明を続ける市民グループ「浮島丸下北の会」メンバーを招き、活動の報告をした。この日の集会では、余江会長が「事件から教訓を学び、平和の確立に向け日本人の責任として追悼を続けていくことが犠牲者の皆さんとの約束です」と追悼の辞を述べた。続いて韓国茶道協会京都支部の尹道心(ユンドウシン)支部長が献茶を、韓国伝統舞踊家の金一心(キムイルチ)さんが追悼の舞を、京都朝鮮中高級学校の生徒たちが追悼歌の合唱をし、犠牲者を慰め、最後に全員で海に献花した。京都・奈良などの大学生協グループで参加した奈良教育大4年生の村上泰三さん(21)は「現場に立って事件を追体験できたように感じます。戦争を過去のことではなく未来につながることとして、私たちの世代が伝えていかなければと思います」と話していた。

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