安心して暮らせる社会へ 福知山の花火事故元に文字情報の充実訴える 聴覚障害者と手話サークル 11月15日 手話劇コンクール出演【舞鶴】
投稿日時:2015年11月10日(火)
市内の聴覚障害者と手話サークルのメンバーたちが、舞鶴を会場に開かれる手話劇コンクール・文化のつどい(両丹聴覚障害者協会主催、舞鶴市民新聞社など後援)に向け、練習に取り組んでいる。2年前の福知山市での花火大会の事故の際、情報が伝わらず戸惑った聴覚障害者の体験を元にし、だれもが安心して暮らせる社会のメッセージを芝居に込めている。11月15日に北田辺の市民会館で開かれる。(青木信明)府北部の聴覚障害者と市民たちが文化活動を通して交流を深めようと、福知山など5つの市町を会場に持ち回りで開く。舞鶴では府聴覚障害者協会舞鶴支部と手話サークル「つたの会」が、チームをつくり毎年出演し、最近では2年前に最優秀賞を受賞した。今年は37回目で7団体が出場する。2013年8月の福知山市の花火大会で起きた露店爆発事故で、同支部の支部長の富永安雄さんは花火見物のため現場にいたが、時間になっても花火は上がらず状況がわからなかった。事情を聞こうにも手話ができる人を見分けることもできず、仕方なく帰宅した体験を持つ。これを機に、府北部の聴覚障害者や支援者らでつくる「聴覚言語障害者の豊かな暮らしを築く京都北部ネットワーク委員会」が、災害などの現場で障害者がいち早く情報を入手できるようにと、「手話できます」と書かれたバッジを考案、舞鶴市聴覚言語障害者地域活動支援センターのつるの会が製作している。こうした体験とバッジ作りと普及の活動を元に、芝居の脚本を作った。タイトルは「イエローリボンを街中に」。イエローリボンは障害のあるなしに関わらず、住みなれた街でその人らしく暮らし、働くことができる社会を目指すためのシンボルマークを示す。出演者や道具係などの裏方ら総勢50人以上が手話劇に関わる。花火大会で事故が起きても状況が分からず戸惑うシーン、情報の文字化を話し合う場面、駅や郵便局などで人々が気軽に手話で会話する様子を演じる。出演者たちは「観客に正面を向けて手話を大きく表現しよう」と、演出者からアドバイスを受け稽古に励む。富永さんは「手話や文字情報がもっと広がり、安心して暮らせる社会になってほしい」、つたの会会長の竹内由美さんは「準備は大変ですがみんなで芝居を作り上げることは楽しい。聞こえない人や手話について知ってもらう機会になれば」と話している。コンクールは午前9時~午後4時。だれでも観劇できる。入場無料。
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