自らの手で楽しみながら整備 野村寺の住民グループ 放置竹林伐採、竹炭作る 地域守り 景観の保全へ【舞鶴】
投稿日時:2016年01月26日(火)
地域に広がる放置竹林を自分たちの手で整備しようと、舞鶴市野村寺の住民たちがグループを結成し、伐採作業や竹炭作りなどに取り組んでいる。定年退職した男性たちが楽しみながら定期的に集う。増えている遊休農地の草刈など、有害鳥獣の生息地を減らし景観の保全にも務める。(青木信明)高野川が流れる野村寺地区は約100世帯が暮らし、山に挟まれた周囲に田畑が広がる。以前は近くで竹を材料に籠を編んで販売していた人がおり、竹林が多い地域でも知られる。高齢者も増える中、一人暮らしの人から裏山の竹が曲がり、家の屋根にかかって困っているとの声を聞いた。また、岡田中地区で竹炭を作るグループが活動を休止し、炭化装置が不要になった話を聞いた。こうしたことから住民たちが2013年10月に、「野村寺の環境を考える会」(亀井智予平会長)を結成し、手入れがされなくなった竹林の整備をするとともに、みんなで協力して作業場を建て譲り受けた炭化装置などを置き、竹炭と竹酢液を作っている。現在の会員は12人。毎週火曜日に集まって伐採作業をする。以前は竹が生い茂り、昼間でも暗かった中ノ森神社周辺で整備を続ける。切った竹はチッパー機で粉砕したり、短くして炭化装置に入れ1日かけて竹炭と竹酢液にする。これらは欲しい人に提供している。「まいづる竹林整備・竹活用ネットワーク協議会」にも加入し、他地区の竹林整備にも励む。亀井会長(71)は「地域を何とかして守ろうとみんなでがんばっています。将来的には竹炭と竹酢液を販売できるようにしたい。参加してくれる住民が増えてくれれば」と話している。
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