使命感もち 舞台で史実伝えたい 音楽劇「君よ生きて」演出家、役者らトーク 日星高生と劇中歌合唱【舞鶴】
投稿日時:2016年02月09日(火)
昨年7月に市内で上演された音楽劇「君よ生きて」の演出家と俳優たちがこのほど来鶴、平の引揚記念館でトークライブをした。全国ツアーでのエピソードも交え、「抑留や引き揚げの史実を伝えていく使命を感じた。これからも舞鶴と関わる取り組みをしたい」と熱を込めて述べた。日星高生徒たちと出演者たちは劇中歌を歌った。(青木信明)シベリア抑留と舞鶴港への引き揚げを題材にした音楽劇が作られ、昨年全国10カ所で上演された。舞鶴公演では4回の上演で約1000人が来場した。演出家の望月龍平さん、俳優の伊東えりさん、平川めぐみさんら5人が記憶遺産登録後に初めて同館を訪れた。集まった約60人の市民を前に、望月さんは「全国で反響があり、今年も上演してほしいと言われた。役者にとっても成長をさせてくれる舞台であり、この作品が果たすべき使命はまだまだある」と語った。平川さんも「この作品の役に出会えて運命的なものを感じた。日本や引き揚げの歴史をもっと学び、舞台を通して伝えていきたい」と述べた。作品を鑑賞した日星高生徒の内、4人が同館に駆けつけ、役者たちと一緒に練習してきた劇中歌「メッセージ」を合唱した。看護科1年の田中亜美さん(16)は「役者の皆さんは歌への気持ちの込め方が違うと思いました。歌詞にあるように周囲をいたわることができる人になりたい」と話していた。望月さんは「引き揚げてきた時の原風景がまだ舞鶴には残っている。どう自分が生きていくのかを考える地に舞鶴をしていきたい。4月には記念館に訪れてもらえるようなイベントを企画している」と述べた。
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