節電の夏 大量の木屑 電気と熱に再生 丸玉産業舞鶴工場 バイオマス燃料に利用 コージェネレーション設備で発電、工場に供給 産業廃棄物をエネルギーに循環【舞鶴】
投稿日時:2011年08月12日(金)
住宅用木工製品の開発・製造をする平の丸玉産業舞鶴工場(小林永政工場長)が、製造過程で出る大量の木屑をバイオマス燃料としてリサイクルし、発電と熱を生み出すコージェネレーション設備を稼動させている。電気は工場内に供給し全使用料の6.24%を賄い、熱は製品を乾燥させるドライヤーなどに利用している。節電が求められる今夏、産業廃棄物処理とエネルギーコストの削減につながっている。1967年創業の舞鶴工場はフローリング材などを主力に生産し、その製造ラインから1日に約18トンの木屑が発生する。これまではそうした木屑は巨大な回収装置とパイプで1箇所の貯蔵サイロに集められ、ボイラーで燃やして生まれた熱風で製品を乾燥させるための装置に活用していた。さらにバイオマス燃料から電気を取り出そうと、発電装置を設置し今年4月から稼動させた。蒸気タービンで発電する方式で、1時間に140キロワット、1カ月間では5万2千キロワットを発電する。工場で使う電気の6.24%を供給し、月に52万円の電気料金を削減できた。発電システムの総事業費は約2500万円。丸玉産業では本社のある津別工場(北海道網走郡津別町)近くに、大規模な木質バイオマスコージェネレーション設備を導入し、工場の電気と熱のほぼ全量を供給している。同設備の設置は舞鶴工場が2カ所目になる。小林工場長は「大量の木屑を熱源として利用はできていたが、なんとか発電に活かしたいと考えていた。社会との調和や貢献を掲げる社の方針に合致した取り組みができた」と話している。
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