中学校給食アンケート結果 保護者7割実施に賛成 教職員約7割弱、実施に反対 第1回懇話会で公表、来年3月に方針を提出【舞鶴】
投稿日時:2011年09月13日(火)
中学校での給食実施に向けた市教委の諮問機関の「市立中学校給食推進懇話会」の第1回会議が9月8日、北吸の舞鶴市役所であった。市教委が行った学校給食に関するアンケート調査の結果が公表された。学校給食について保護者の約七割強が「実施した方がよい」としたのに対し、教職員の約7割弱が「実施しない方がよい」と対照的な回答となっている。市内の中学校では加佐中で牛乳を提供しているだけで、家庭からの弁当持参を原則にしているが、持参しない生徒の中にはパンだけの簡単な食事で済ませるだけの子もおり、栄養バランスのある昼食の提供が課題になっていた。懇話会は学識経験者やPTA、学校関係者、栄養教諭ら11人で構成、元教育長の小林舜治・市社会福祉協議会会長が会長に選ばれた。全学校の中学生と保護者、常勤の教職員に給食に関するアンケートを7月に実施。回収率は生徒90.4%、保護者65.2%、教職員83.1%だった。 「実施する方がよい」としたのは保護者72.3%、生徒30%、教職員21.6%。その理由を複数回答で問うたところ、「栄養のバランスがよい」「家庭での弁当作りの負担が軽減される」が3者ともに多くを占めた。また、教職員は「昼食が十分摂れていない生徒がいるから」と48.6%が回答した。「実施しない方がよい」としたのは教職員66.7%、生徒25.1%、保護者4.4%。その理由(複数回答)として「配膳に時間がかかる」のほか、生徒は「好みに合わない」が44.6%、保護者は「家庭で作った弁当を食べさせたい」が47.3%、教職員は「給食費の徴収が困難」が63%、「教職員の負担が増える」が40.7%。PTAの委員からは「お弁当を通して親子の会話の機会になっている」、栄養教諭の委員は「給食で食べるまでブドウを食べたことのない小学生がいた。給食は様々なものを食べる体験の機会にもなっている」と意見を交わした。市教委から給食導入で配膳時間がかかるため、昼休みを利用しての生徒指導など学校運営への影響、1食あたり食材費として300円前後の保護者負担と管理運営費など市の負担の発生などが指摘された。今後8回の懇話会を開き、先進校の視察や実施方法の検討をし、来年3月に方針を提出する。
小学校でもアンケートを 給食考える市民たち
早期実現へ意見交換
市民らでつくる「中学校給食を考える会」の意見交換会が9月9日夜、森の南公民館であった。懇話会の会合を傍聴した同会代表の南賀子(よしこ)さんが市教委のアンケートの結果などを報告し、出席した母親6人が早期の中学校給食の実現に向け話し合った。 報告を受けた出席者からは、「アンケートは中学校だけでなく、これから提供を受ける小学校の子供や保護者にもすべき」「義務教育の中学校での給食提供は特別なことではない」「先生の負担を軽減するため保護者も関心を寄せて一緒に考えるべき」「35分の給食時間は短すぎる。小学校でも次の授業の準備があると食べる時間がなく残してくることもある」などの意見が出た。南さんは「教職員の負担増といったデメリットをクリアするため、懇話会で突っ込んだ意見、検討を期待し今後も見守っていきたい。また、この問題を多くの母親たちにも知ってもらい、早期の給食実現のため保護者の声を発信したい」と話す。
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