オール舞鶴産で日本酒を 池田酒造 加佐の農業者、泉源寺のNPOと連携 酒米を栽培・供給 12月と2月の販売目指す【舞鶴】
投稿日時:2011年10月04日(火)
市内で唯一の酒蔵、中山の「池田酒造」(池田﨑子社長)が、加佐地区の農業者の布施直樹さん(38)=西方寺平=と泉源寺のNPO法人京極マリア祈りの里(増田憲嶺代表)が作る酒米を使った日本酒に今シーズンから取り組む。地域と連携することで念願だった米、人、水と全て舞鶴産の酒造りを実現させる。酒米を供給する側も、新規就農者の仕事づくり、遊休地の活用などを図りたいとする。同社は約5年前に自家醸造を復活させ、2008年から本格的に販売を開始。専務の池田恭司さん(42)は次に地元産酒米で酒造りをしたいと考えていたところ、布施さんも農産物を加工品にして安定した収益を得ようと、地元酒蔵との連携を望んでいた。府の「きょうと農商工連携応援ファンド」にも選ばれ、事業費の3分の2の補助を受ける。日本晴」を西方寺と大川の計4反(40アール)で栽培し、収穫した酒米は同社が買い取り、1升瓶換算で500本のにごり酒に仕込み、12月中旬の販売を目指したいという。布施さんは「今後は規模を広げ新規就農のきっかけや農業体験の機会につなげ、副産物の酒粕で加工品づくりもできれば」と話す。一方、戦国武将の浅井長政の姉で、キリシタンの京極マリアが晩年を過ごした泉源寺の住民たちが、マリアの信仰を貫いた生き方を伝え、地域づくりに役立てようと、同NPO法人を設立。遊休地の活用と特産品の開発にと、同社に酒米を提供する。酒米は「祝」を選び、泉源寺の2反(20アール)で、同法人理事が五月に田植えをした。同社が純米吟醸酒に仕込み来年2月ごろに販売する。ラベルのデザインやネーミングは同法人が考える。増田代表は「日本酒を通してマリアと泉源寺をPRしたい」と話す。池田さんは「地元の酒蔵を活用しようとの思いを、持ってくださる方がたくさんおられうれしい。その気持ちに応えていきたい」と仕込みに備えている。
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