国交省が発表 京都縦貫道経済波及効果 【舞鶴】
投稿日時:2016年05月13日(金)
平成27年7月18日に京都府京丹波町内の京丹波わちIC~丹波IC間が開通したことで京都縦貫自動車道が全線開通となり、まもなく1年が経とうとしている。交通面が整備され、地域にどれだけの恩恵をもたらしたのか。国土交通省近畿地方整備局福知山河川国道事務所が経済波及効果を試算した。同事務所の試算データでは、舞鶴若狭自動車道と京都縦貫自動車道の全線開通により、沿岸地域へのアクセスが向上、京都府北部地域・福井県嶺南地域では移動時間短縮や定時性向上による生産性向上を見越した企業立地が進展し、開通前の平成22から平成26年までの企業立地に伴う建設投資は470億円、それによる2次波及効果などをあわせると経済波及効果は約710億円としている。その他にも地域への貢献度は高く、京都府北部地域及び京阪神地域・中京地域と複数の高速ネットワークで繋がったことにより、地域間交通が増加、イベント「海の京都博」で期間中に500万人が訪れた効果もあり、交通基盤として地方創生に向けた地域の取り組みに貢献。観光面では観光地4か所以上を訪問する来訪者数が約4割増加(同自動車道利用者は約6割増加)、主要観光地来訪者が、2013年の204万人から道路開通後の2015年には約2割増の251万人になり、平均滞在時間も2割増加となった。一方、交通の安全面では、京都縦貫道・京丹波わちIC~丹波IC間の周辺を走る国道9号・27号・173号では交通量が減少。それに伴い、交通事故の件数も、京都縦貫道開通前の139件が開通後はおよそ半数の77件に減少した。近畿地方整備局はこのほかの効果として、インバウンド観光の促進や高速バスの便数増加などを挙げており、地域にもたらした経済効果は計り知れないものがある。さてこの「経済効果」よく耳にするが、「○○億円」と言われても直接的にお店が儲かるわけでもなければ大金が手に入るわけでもない。なんとも実感がわかない不思議な言葉である。まず経済効果とはあることをした場合に、それが経済に与える影響を数値化したものであり、どれだけ「お金が動くか」の指標であって「○○億円」という利益が生まれるわけではない。例えば地域の祭りのように生産を伴わない場合には、経済効果はあっても「資金がそれだけ通過した」だけのことで、そこから利益を出すかどうかはまた別の話になる。「○○億円の経済効果!」と言われると、計算が間違いなければ実際に経済が上向いているのは確かなので、ニュースなどで聞くと気分が良い言葉である。この試算された結果がどうなのか?経済効果の信憑性は読者の解釈にお任せするとして・・・。交通の便が良くなるということは、それだけ舞鶴を経由しなくても他地域へ行けてしまうということになる。何もしなければ、私たちの故郷が「通り過ぎるだけの街」になってしまう可能性が高いのだ。いかに舞鶴を「目的地」にできるか。利便性の良くなった交通基盤を上手く利用した着地型観光が生まれることに期待したい。
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