届け 子らの純真
投稿日時:2018年03月23日(金)
吉原小(橋角茂憲校長)4年生の児童が、環境保全を訴えるポスターを制作した。3月16日から吉原地区の各所に貼られている。「総合的な学習」の一環。児童たちは1年を通して環境問題について学習。地区内や伊佐津川のゴミの多さを知り、自分たちが住む地域の環境を改善しようと、啓発ポスターで地元住民や観光客などにポイ捨て禁止を発信しようと考えた。
岡本茉鈴(まりん)教諭が担任する4年生は、岸一翠(ひすい)さん、三条橋大輝さん、嶋田さん、高田さん、宮本さん、吉野恵汰さん、酒井裕生さん、石井那奈子さんの8人。これまで、植物を育てて室内の温度上昇を抑える「緑のカーテン」や、城北中との小中一貫教育で校区の児童らと連携しゴミを拾う「クリーン大作戦」などに参加。また、「サケの稚魚放流」に参加するにあたり、本などから環境汚染が魚介類に与える影響なども学習した。より多くの人に地域の環境問題に関心を持ってもらおうと、9枚のポスターを製作。大人から子どもまで、分かりやすいようにと、魚の絵やキャッチフレーズで目を引くように工夫した。また、外国人観光客のポイ捨てを目撃した酒井さん、嶋田さん、吉野さんは、英語でポイ捨てを呼びかけるポスターを作った。地区内で人が多く集う場所を考え、かき小屋美味星、マリンバンクしんぎょれん舞鶴支店、地元商店に児童たちが電話で趣旨を伝えて協力を求めた。16日は、直接各所を訪れ、ポスターを手渡した。3枚のポスターを受け取った「かき小屋美味星」の北村俊雄さん(54)は「小学生の頃から環境問題に興味を持ってもらいうれしい。地元舞鶴の環境を守っていくため、我々を含めてみんな一緒に取り組んでいきたい」と話していた。家が漁業を営む宮本さんは「伊佐津川は小さなゴミが多かった。大人も子どもも知ってもらって少しでも減らしたい」、吉野さんは「ゴミのない綺麗な舞鶴にしたい。しっかりと持ち帰ってもらって吉原を汚さないでほしい」と呼びかけた。また、児童たちはポスター制作を通して「道に落ちているゴミを気にするようになった。捨ててあると嫌な気分になる。地元の環境をもっと知ってほしい」と口をそろえた。
〈記者の独り言〉
3月14日に伊佐津川でサケの稚魚放流があった。多くの人が集まると考えた8人は、イベント終了間近の短い時間をもらい、参加者たちに今自分たちが学んでいる環境問題のことやポスター制作について真剣に発表していた。内容は聞き取れずわからなかったが、熱意を感じしっかり聞きたいと思ったことが今回の取材につながった。彼らの熱意あふれるポスターにも人の心を動かす力があると確信している。今後の運動のひろがりに期待したい。
(井上 務)
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