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「伝承」「しきたり」後世へ~ 機関誌「ふるさと泉源寺」

「伝承」「しきたり」後世へ~ 機関誌「ふるさと泉源寺」

投稿日時:2018年04月03日(火)

 泉源寺地区の歴史を学び、後世に伝える活動に取り組む住民グループ「泉源寺の会」(梅垣清代表)が、このほど第4号目となる機関紙「ふるさと泉源寺」(A5判、80)を発行した。前回の発行から7年振り。梅垣代表は「時間はかかったが、これまで書き切れていなかったものも盛り込めた。地域住民や子どもたちに残せるものが1つ形になった」と喜んでいる。

 史の会は、泉源寺地区の歴史や、残しておきたい伝承を掘り起こし、地域住民に伝えていこうと平成17年に発足した。古老たちに集まってもらい「戦時中の村の様子」や「言い伝え」「しきたり」などを記録したり、古い手記を現代カナ使いに直すなど月1回の例会で学習を重ね、集大成を機関紙として発行してきた。機関紙第1号は平成18年に発行。舞鶴文化財保護委員会会長だった故・梅田作次郎さんの遺稿を掲載した。第2号は同20年に発行。泉源寺の神社仏閣の故事来歴をテーマに掲載した。第3号は同23年に発行。伝統的な年中行事をまとめた。 発行を重ねるごとに、泉源寺地区の過去の歴史が紐解かれてきた。第4号は10編を集録。昭和28年の13号台風の被害にあった住民が書き残した生々しい災害の様子や、要港部へ格下げされていた舞鶴鎮守府が昭和14年に復活した際、祝賀ムードが最高潮に達した時の村の様子。鎮座の由来が今もなお謎に包まれている愛宕山の「八十八箇所地蔵」の安置箇所や刻像名の記録などが掲載されている。会員の梅田尊久さんは「分かって来た事が1冊ずつまとまって発行されていくのがこの機関紙の面白い所。4号目を発行して、時間が経つと古い話や言い伝えは聞こうと思っても聞けないと常に感じる」、公文公雄さんは「時間はかかったが、やっとできてよかった。機関紙を活用して、夏休みに子どもたちが歴史にふれる機会をもちたい」と話した。また、古文書の解読に精通している公文さんは、地元に眠る古文書を探し出し解読し、第5号に活かしたいと語った。代表の梅垣さんも家々に眠る古い写真を集めて写真集のような形態で発行する構想を話した。機関紙は200部作成、地域や図書館、郷土資料館などに配布したほか、希望者には1部1000円で販売する。過去の機関紙も購入可能(但し1号はコピーのみ)。また、同会は泉源寺に関係のある古文書や古い写真など関係資料を集めている。
[お問い合わせ]TEL:0773-62-5662、梅垣さん。
(井上 務)

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