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創立134年 舞鶴幼稚園 新たな門出へ ~旧園舎で最後の親子行事

創立134年 舞鶴幼稚園 新たな門出へ ~旧園舎で最後の親子行事

投稿日時:2018年06月12日(火)

 円満寺の舞鶴幼稚園で9日、現在の園舎での最後の親子行事が開催された。永年に渡る園の歴史を保護者らに共有してもらおうと同園PTAの呼びかけによって実現。参加者らは、往年の園に想いを馳せた。

 現在園舎を改築中の同園は、今秋より西乳児保育所と機能を統合し、公立認定こども園への移行を進めている。同園は明治 17 年 8 月に京都府加佐郡明倫小学校附属幼稚園として、京都府内で2 番目に創設された。現在は、これまで最古だった京都市内の幼稚園もなくなり、全国でも5番目に歴史のある幼稚園となっている。夏には新園舎が完成の予定。昭和49年の建築である現在の園舎はその後に取り壊されることから、保護者達に歴史に触れてもらう機会をつくろうと、PTAが企画した。当日は多くの園児が家族とともに訪れ、教室ごとに設えられたゲームに興じたり、展示物を興味深く眺める姿が見られた。同園に保存される資料889点は、現在舞鶴市の指定文化財になっており、園児のための紙芝居・絵本・教育玩具などがこの日も展示された。今年で134年目となる同園には、親子3代、4代と世代を超えて園に通う人たちも数多い。親子3代で同園に通う江上瑛一郎さん(31)は、現在通園する娘の夏音(なつね)さん(5)ら家族とともに参加。自身と父も通った園舎が新築されることに触れ、「子どもにとっては環境が良くなると思うが、思い出があるので寂しい気持ちもある」としみじみ話した。運動会のときに父と参加したタイヤ引きゲームなど、楽しい記憶が今でも蘇るという。園長の椋本有加里さん(47)は、平成5年より同園に勤務する。自身は市内東地区の出身であり、同園の卒園者ではないが四半世紀を過ごした園への思い入れは強い。前出の江上さんも、駆け出しのころの教え子であるという。「卒園生や地域の方々に大切にしていただける環境がありがたい」と椋本園長。様々な場面で積み重ねられた歴史を感じる。自身の経験した四半世紀の間でも、子どもを取り巻く環境は大きく変わった。「だけど、子どもは今も昔も変わらず、一生懸命で純粋。私たちはこれまで通り、子どもたちが夢中になれる環境を整えて、自ら選んで行動できるよう促していきたい」と椋本園長は新たな門出に向けての抱負を述べた。明治、大正、昭和、平成。世の中が大きく変わり続ける中、積み重ねられた幼児教育への想い。他にない歴史を有する同園の、新たな挑戦を見守りたい。

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