伝統の十三まいり
投稿日時:2019年04月19日(金)
引土の愛宕山山頂(標高210メートル)で21日、毎年恒例の虚空蔵祭が開かれる。同山の虚空蔵菩薩は、地元住民から「虚空蔵さん」として信仰を集めている。現在では10戸あまりが講中をつくり代々管理しているが、年々信仰が薄れているという。虚空蔵菩薩は13番目に誕生した知恵と福徳を司る菩薩とされることから、元服の時期である数え年13歳の時に「十三参り」が行われる。当地では近年なじみがなくなりつつあるが、京都市の一部など、七五三より盛んな地域もある。穴の開いた小石を13個持って上がってお供えすると、とりわけご利益があるとの言い伝えで、むかしは早くから寒さをこらえて川に入って石を探し回ったと地元の古老は話す。毎日登るという熱心な登山者も多い愛宕山。ゆっくり上って、行きかえり50分ほどの道のりである。21日は早朝から講中の会員が参道を清掃の上で、参拝者を待つ。「散歩がてらに、のぞいてもらえればうれしい」と会員は参拝を呼びかけている。春のさわやかな風を浴びながら、珍しい十三まいりに出かけてみてはどうだろう。愛宕山へは西舞鶴駅から西(旧さとう前の道路)へ直進し、円隆寺の山門を越えて登山道へ。当日は午後1時頃まで参拝を受け付ける。
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