消えた特産品「桐油」を学ぶ
投稿日時:2019年07月09日(火)
東舞鶴高校(塩尻徹校長)で24日、京都府立大歴史学科の准教授や学生と一緒に地元の歴史を学ぶ授業が始まった。消えた舞鶴の特産品「桐油」について学んだほか、学生からは大学の授業や下宿生活などについても話があり、生徒たちは進路選択の参考にしていた。府立大は、2013年から地域貢献型特別研究(ACTR)を実施。舞鶴の古文書などを調査・発表している。同校とは昨年から連携●を開始。計4回行われ、大学研究の一端に触れたり、年の近い学生たちと意見交換することで、将来の進路に繋げている。授業を受けるのは2年生の「日本史B」選択者。この日は35人が出席。府立大からは東昇准教授と学生5人が参加した。授業の前半は、学生が大学生活について紹介。授業風景やクラブ、サークル活動のほか、下宿生は「とても自由な反面、家事や金銭的な苦労など大人として自覚や責任感を持つことになる」、自宅生は「夜遅くまで出歩いたりは難しいけど、困った時に家族を頼れる」などメリット・デメリットを伝えたり、アルバイトなどの様子を話していた。歴史ワークショップでは、東准教授が幕末から明治期にかけて舞鶴が一大生産地だった「桐油」について説明した。「桐油」はアブラギリの種子から得られ、「石油」以前に用いられた。舞鶴が福井、島根に次ぐ日本第三位の生産を誇っていた。東准教授は「舞鶴は大油田地帯、日本のアラブだった歴史がある」とする一方、「高校の教科書には江戸時代の主な特産品には舞鶴の桐油は出てこない」とし消えた名産品であることを伝えた。続いて、舞鶴の明治15年における桐油の生産表から町村名を現在の白地図に記し、桐畑の分布について調べた。生徒たちは「山の斜面や海の近くが多い」など自身の見解を発表していた。羽賀優さん(16)=堂奥=は「自分の知っている地名が出て親近感があった。歴史は好きだが、地元の歴史については知らなかったので勉強になった」と話していた。
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