関心が育む地域の力人を思うことで高まる防犯力
投稿日時:2023年06月30日(金)
高専職員らに舞鶴署から感謝状
全国各地の至るところで、年々増え続ける特殊詐欺被害。年を経るごとにその手口は複雑化し、警察が認知していない被害件数も増え続けていると推測される。
そんな中、地域の安全を守る警察では様々な対策を講じているが、終わりの見えないイタチごっこの様相が続いている。
舞鶴警察署はこのほど、特殊詐欺被害を未然に防いだとしてローソン舞鶴福来店のオーナー・森隆哲さんらに感謝状を贈呈した。
事案が発生したのは同店の店内。顧客の高齢男性が、「パソコンがウイルスにかかってしまった。電子マネーを買えと言われた」と来店。高額の電子マネーカードを買おうとしたところ、店員が詐欺を疑い説得した。当初は購入の意思を強く持っていた男性だったが、店員とのやり取りを見ていた別の顧客も説得に加わることに。
この人物は、舞鶴高専技術職員の蔭山海一郞さん。パソコン操作に詳しい蔭山さんは男性を説得するだけではなく、そのまま近くにある自宅に赴き、実際にパソコンを操作。メール画面を確認するなどし、電話をかけてきた犯人グループの撃退につなげた。
その後に連絡を受けた同署の担当者は、「素晴らしい連携プレーで見事に被害を防ぐことができました」と店員らを称賛。「私たちの目が届く部分には限りがあります。しかし、市民の皆様の多くの目と積極的な協力によって、今回のように被害を食い止めることもできます。少しでもおかしいと思ったら、まずは警察に連絡いただきたい」と訴えた。
テクノロジーの進歩は、私たちの暮らしを劇的に変えた。様々な場面で省力化が進み便利になった一方で、その裏側に技術の悪用を図る者がいることも忘れてはならない。他人ごとでは決してなく、被害は誰にでも起こりうる。
そんな中、警察の力が及ぶ範囲には限りがある。やはり、市民一人ひとりの目こそが防犯対策になることを肝に銘じなければならない。今回の事案は、まさに他者への関心が防犯につながった好例だ。人に関心を持つこと、人を思うことが防犯につながる。防犯力の高まりは、地域力の高まりにもつながるに違いない。
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