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交流が元気の源に<br>ワナゲ大会で高齢者いきいき<br>舞老連の「一人会員制度」<br>仲間と出会い豊かな日々を

交流が元気の源に
ワナゲ大会で高齢者いきいき
舞老連の「一人会員制度」
仲間と出会い豊かな日々を

投稿日時:2023年03月07日(火)

 元気にイキイキ「人生100年時代」と言われる一方で、高齢化にともなう認知症患者数は増加の一途をたどっている。日本における65歳以上の認知症の人の数は、2025年に700万人になる見通しで、これは実に高齢者の5人に1人に相当する。日々の生活習慣に加え適度な運動、人や社会との交流は認知症予防に効果的だといわれている。

 余部下の中総合会館4階ホールで2月10日、舞鶴市老人クラブ連合会(新谷一幸会長)が主催する「舞老連ワナゲ大会」が開催された。シンプルながら奥の深い公式ワナゲは、例年90人ほどが参加する同クラブでも人気の競技。この日は6~7人で構成された全11チームがエントリーした。
 地域の老人会単位などでチームとなり、メンバーの放つ「輪」の着地点を目で追う。息をのむように見守っては、見事ポールにかかった輪を確認し手を叩き歓声をあげる。「あ~惜しい!」「よし入った!」などと、見守り見守られながら和やかな雰囲気に包まれ大会は進んだ。
 地域の結束力を爆発させるチームもあれば、一人ずつ参加してこの日組まれたメンバー同士で盛り上がりを見せるチームも。舞老連では、老人会のない地域の人が「一人でも気軽に参加できるように」と取り組む一人会員制度がある。「ワナゲ大会は今回が初めて」と声を弾ませる井原美津子さん(81)もそんな一人会員のひとりだ。
 長くショートテニスに親しみ動くのが好きだという井原さんは「ここで出会って顔見知りになって話すようになった人もいるし、特別な会話がなくても、プレーを見たり応援したりしながらなんとなく輪ができる。一人でも入れるのはとてもありがたい。楽しませてもらっています」と笑顔を見せた。「母親が86歳で他界したので自分もそこまでは元気でいたい」と目標を口にする井原さん。その目標はあっさり達成できるだろうと思わずにはいられないハツラツとした姿で「一人でも気軽に参加できます。ぜひぜひ一緒に楽しみましょう」と呼びかける。

 【健康寿命の延伸 決め手はコミュニケーション】
 「やった!」と立ち上がり思わず両手を挙げる姿やキャッキャッと声をあげハイタッチを交わすメンバーなど、会場内には童心に返り楽しむ姿がいくつもあった。
 今大会の最年長参加者は95歳の荒木敏隆さん(大波上寿和会)だ。颯爽としたフォームで狙い通りに輪をかける姿を前に「荒木さんは何やってもすごい」との声が漏れる。これまで何度も好成績を収める荒木さんの実力を目の当たりにしてきた会員らは、その腕前に舌を巻く。
 この日、3ゲーム総得点246点で見事1位に輝いたのは、伊佐津清流クラブの濵田利子さん(74)。まさか自分がと驚きながらもメンバーとともに喜ぶ濵田さんは、「今回はたまたま調子が良かっただけです」といい「いつも楽しく練習しながら、声をかけたり励ましたりしてくれるチームのみんなのおかげです」と笑顔で話した。
 加齢は避けて通れない。だが「どう過ごすか」によって様々なリスクを遠ざけることはできるのではないだろうか。無理なく楽しく手を叩き、笑いあったりしながら過ごせるような「質」の高いコミュニケーションは、健康寿命に大きな効果をもたらすカギになることは間違いなさそうだ。

結果発表に沸き立つ参加者
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