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5日投開票・舞鶴市長選<br>激戦の行方は<br>4陣営の戦い終盤へ<br>新時代の選挙戦・市政への関心高まる契機に

5日投開票・舞鶴市長選
激戦の行方は
4陣営の戦い終盤へ
新時代の選挙戦・市政への関心高まる契機に

投稿日時:2023年02月07日(火)

 平成19年以来、16年ぶりに4陣営による激戦の構図となった今回の市長選。巷では世代を問わずに大きな関心が生まれており、低迷し続けてきた投票率の改善が期待されている。市内各所で始まった期日前投票にも、厳しい冷え込みの中に足を運ぶ市民が増えつつある。

舞鶴市役所

 昭和54年の初当選から舞鶴市長を4期務めた故町井正登氏以来、市長選は全てダブルスコアを優に超える大差を記録してきた。
 そのため「戦う前から結果は見えている」と考える市民が多かったのか、昭和62年以降の市長選投票率は5回に渡って60%を下回り、その中で最低を記録した平成11年には50.69%だった。
 そのような背景の中、保守勢力が分裂し4陣営の争いとなった平成19年には、64.19%の投票率を記録。昭和58年以降で最高となった。
 しかし、その後は回を経るごとに投票率は低下。平成31年の前回市長選では、昭和54年以降で過去最低となる41.15%を記録。3選を果たした多々見良三氏の得票数1万9496票は、当日有権者数の3割にも満たないものだった。
 その風向きが今、変わりつつある。公益社団法人舞鶴青年会議所が動画を公開している「舞鶴市長選挙公開討論会」は2日現在、約5000回視聴されており、市民の関心の高さがうかがえる数字となっている。全編視聴したという東地区に住む40代会社員は、「こんなに市政に関心を持ったのは初めて。いろんな情報を集めて、だれに投票するか検討している」と話した。
 こうした流れに拍車をかけるように各陣営は動画サイトを活用。SNSでは支援者たちが入り乱れて発信を続け、これまで投票率がとりわけ低い数値で推移してきた若年層の間でも、関心を持つ人が増えつつある。
 【期日前投票は堅調に推移】

 最強寒波の到来が叫ばれた告示後、寒気が中々ゆるまない中ではあるものの、期日前投票数は着実に伸びている。市全体では、1日終了時点の数字で7072人が投票を終えた。その内訳を見ると、市役所本庁が2245人、西支所が1383人、加佐分室が184人、ショッピングセンターらぽーるが3260人となっている。期日前投票3日終了時点ですでに、前回投票数の25%となっている計算だ。天気予報によると、5日の投票日まで雨や雪はなく、投票率増加にとっては良い環境と言えるかもしれない。
 今回の選挙では、支持基盤の盤石さでリードする現職の多々見良三氏を新人3人が追う構図となっている。多々見氏の陣営は、府知事や自民党選出の国会議員が応援演説に立ち、「国や府と確かな連携を継続するために4選が不可欠」と強調。自民党支持層を中心に、票固めにまい進している。
 一方、新人の3陣営は、それぞれに特色のある発信を続けており、争点は明確化しつつある。政策をじっくり吟味できる環境が整ってきた中、従来とは違う様相となってきた選挙戦。前回は選挙に行かなかった市民が、どう行動するか。投票率が仮に60%に達する場合、新たに生まれる票数は約1万1400票となる。激戦の行方は、投票率の推移によって大きく変わってくる。いずれにせよ、市政への関心が市民の間で高まれば街は活気づく。今回の市長選は、その契機となるかもしれない。

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