50点の作品一堂に
水墨画「緑峰会展」
投稿日時:2022年10月28日(金)
西駅交流センターで14日からの3日間、第49回目となる水墨画「緑峰会展」が開催された。
わが国を代表する日本画家で本市の文化振興にも大きく寄与した井上緑峰画伯(享年86)が結成した緑峰会。同展では、その遺志を継ぐ門下生の作品50点が一堂に会した。
コロナ禍で中止を余儀なくされた年もあったが、昨年は大きな告知は控えながらも中止は避けた。今年は案内状を出したり会場の下に看板を掲げるなど、さらに一歩前進した形での開催に。その結果、旅行などで他府県から訪れた家族連れや観光客ら幅広い年齢層の来場者があったという。
「看板を見て覗きに来てくださった方も多く、色々な方に声をかけていただけて嬉しかったです」と笑顔を見せるのは、水墨画に魅せられ30年以上となる塩尻弘子さん。突風のあとの砂模様の中に牡丹が咲いたようだったと描き上げた40号の作品は「突風の仕業」と名付けた。「ただの砂嵐に見える人もいるでしょうね」と笑う塩尻さんは、「初心者やベテラン問わず、自分も誰かの作品を見るたびに発見があり学びがある。こも、その人なりの捉え方で見てもらえれば」と話した。
また30号の作品を出品した仲西直江さんは、趣味の山登りで見つけたシャクナゲを。可憐でありながら力強さも備えた豪華絢爛なシャクナゲに覚えた「癒やし」をそのままタイトルに、難しい濃淡表現に挑戦しながら仕上げた。「葉の部分で、手前が淡く奥が濃くなる部分が自分にとっては難しかったです」と振り返りながらも「癒やしを感じてもらえれば嬉しいです」と笑顔を見せた。
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