自由な想いを言葉に託して
舞鶴五行歌の会・発足5年の節目迎える
「コロナを巻き込む意気込みで」
仲間と共に感性磨く
投稿日時:2022年08月19日(金)
府北部で初めての会として2017年に発足した「舞鶴五行歌の会」(小谷要一代表)が、このほど5周年を迎え記念歌集「まいづる」を発刊した。発足から3年目以降はコロナ禍に見舞われ、月に一度の歌会もこれまで通りとはいかず、暗い影を落としたかに見えた。しかし「逆にコロナを巻き込む意気込みで臨んだ」という小谷代表の言葉の通り、会員らは下を向くことなく、逆境を逆手に交流を楽しんでいる。
発足時4人で歩みを始めた同会の会員は、現在市外からの参加も含めて11人。毎月の歌会では、寄せられた作品を順番に詠み上げたあと、作者のコメントなどを紹介する。
会員らはそれぞれ自作を除き、持ち点9とし最高3、残り2と1に配分して優秀歌5首を選択。作者を伏せて詠み上げられると、「この頭の回転の良さはあの人かな」「この感性の持ち主はきっとあの人だ」などと会話を弾ませ盛り上がる。
毎月歌会へと実際に足を運ぶメンバーは概ね6人で、なごやかな雰囲気の中、和気あいあいとした時間をともに過ごす。
五行歌は『生きる活力』だと口を揃える会員たちは、「五行」以外に難しい制約がないところは始めやすかったと振り返る。一方で、「決まりがなくて簡単そうだけれど、“自由に”これがまた難しい」と言って笑い合うと「一度ハマってしまったら抜け出せない面白さがある」と話した。
想像をめぐらせ捉え方の違いをも楽しむ五行歌に正解はなく、どんな思いで作られたのかは作者のみぞ知ることで、批判や否定はしない決まりの中で歌会は進む。これもまた楽しい時間づくりの一翼を担っている要因だといえる。
小谷代表の人柄がにじみ出るあたたかい歌会は、コロナ禍で対面が叶わず、紙上歌会などと試行錯誤を余儀なくされたが、その魅力は色あせなかった。「むしろコロナ禍でなければ分からなかった気づきもあり、五行歌の存在がまた大きくなった」と前を向く会員ら。
【記念歌集「まいづる」発刊】
五周年の節目となる60回目の歌会は、「関係者らを招き賑やかに」といった願望もあったが、コロナ禍を懸念し断念。記念歌会は通常通りに留め、記念歌集にその思いの丈をたっぷり詰め込んだ。
歌集の表紙写真は、舞鶴市の木であり、樹齢1200年とも言われる水間の「大関ケヤキ」で飾った。「まいづる」の題字は小谷代表が手がけ、挿絵は如月さんが提供。現在もガン闘病中で病院から参加する会員の如月さん(雅号)は記念歌集に寄せた思いの中で、夫が病院へ持参した五行歌の冊子を「見るとは無しに見ているうちに、ウキウキするような感覚を覚えた」とその出会いを振り返っている。
そのほか同会を支える数々の歌友らからのコメントや詩歌をはじめ、写真などでこれまでの歩みや活動を紹介。記念歌集「まいづる」は、東西図書館で読むことができる。
小谷代表は「これからも仲間とともに気張りすぎず、五行歌を楽しみたい」と話すと「興味のある方はいつでも気軽に歌会をのぞきに来てください」と呼びかけている。
毎月の歌会は第3木曜日(9時半~11時)、上安の「森のとけい」で開催している▼問℡090・8753・0195、小谷さん。
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