市民一丸で美化活動
ふるさとの海と川を綺麗に
海自舞鶴海曹会も大活躍
初夏の川辺で老若男女が汗
投稿日時:2022年07月12日(火)
地域住民らでつくる28団体などからなる「舞鶴の海と川を美しくする会」(山添政義会長)の春季一斉清掃が、このほど市内各所で行われ、参加した老若男女の住民らが汗を流した。『子どもたちに残そう 美しい川と海』を掲げ活動する同会では、6月と10月の美化強調月間を中心に年2回、清掃や水環境の観察を目的とした環境啓発活動を行っている。
6月19日には、「寺川を美しくする会」が寺川や支流の清掃活動に取り組み、2680世帯で構成する28自治会が参加した。かつてドブ川とまで言われた寺川だが、下水道整備がなされたことなどにより水質が改善。市街地でありながら近年では、サケの遡上が確認されるまでの川となった。
サケも見られる地域自慢の美しい川。長年にわたり、川に入っての清掃活動も地域住民の手によって行い、その環境維持に務めてきた。
しかし住民の高齢化が進む中で、川に降りての作業は年々困難に。こうした地域の課題が浮き彫りとなる中「今回は頼もしい協力者を得ることができた」と話すのは、元自衛官で市議の伊藤清美同会会長だ。
以前からあった自衛隊との交流の中で『地域の困りごとはないか』といった声を受けていたこともあり、今回の清掃活動への協力を要請した。こうして、「地域の力になれるのなら」と快諾したボランティア団体「海上自衛隊舞鶴海曹会」の約50人が駆けつけてくれたという。
鎌やゴミ袋を手にザブザブと川に入った自衛隊員らは、生い茂った雑草を刈り取りながら川底に沈む空き缶なども回収していった。時折連携プレーを見せながら勢いよく作業を進める隊員を見守っていた70代の男性は、「どんどんきれいになっていく。仕事が早いしさすがのひと言。手伝ってもらえて本当にありがたい」と感心しきり。
川沿い周辺では、手際よく除草作業に励む高齢者や小さな手で草をむしる幼児の姿も。幅広い世代の参加者が、それぞれ地域を思い美化活動に汗を流した。
また同日、千本桜を誇る与保呂川でも清掃活動があり、地域住民や青葉中生徒らが集まりゴミ拾いなどを行った。参加した生徒は「金属バットとかボールまで色んなものがあってびっくりしました」「全然ないと思っていたけど、草に隠れて空き缶や袋がたくさん落ちていた。ポイ捨てとかは絶対にやめてほしい」などとゴミ袋を手に話した。
豊かな自然に囲まれた当地の恵まれた環境は、地域を思う市民一人一人の地道な活動によって守られている。
山添会長は「多くの方が自分たちの手で街を、地域を良くしていきたいと考え、自ら行動していただいている。本当にありがたい」と謝意を示し「今後も皆様と手を取り合い、舞鶴の美しい川や海を未来へと残してまいりたい」と力を込めた。
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