復活遂げた伝統行事
「稲の虫送り」へ準備着々
多門院地区で7月2日
投稿日時:2022年06月28日(火)
多門院地区の「稲の虫送り」が今年も、無災害や五穀豊穣に加えコロナ終息を願い7月2日に行われる。
開催を前に26日には、世話人を務める地区老人会「多門院長生会」(新谷一幸会長)の会員12人が準備に勤しんだ。乾いた竹をパーンと割ると、次に切り揃えた長い竹にワラ縄でくくりつけていく。火を灯す部分には枯れた杉の葉などを詰め、その都度余った材料などを焼却しさっと片付ける。談笑しながらも会員らは、見事な連係プレーでそれぞれが手際よく作業をこなしていた。
この日作ったのは長さ2.5~3メートルの大きな大人用松明40本。別日にはまた、青竹で子ども用の40本の松明を作り準備する。
子供会合同行事と銘打って復活を遂げた伝統行事。一度は途絶えたものの「地区の伝統を後世に」と願う住民らの強い思いが垣間見える準備風景に、松明を手に当日を楽しむ子どもたちのにぎやかな声が聞こえて来るかのようだった。
開催は7月2日、黒部地区を午後7時に出発。納め火は多門院橋で同8時半頃(小雨決行)。
当地のみならず、伝統行事は少しずつ姿を消しつつある。列をなして農道を歩く幻想的な風景を前に、ファインダー越しの「故郷」を切り取ってみてはいかがだろうか。
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