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余内小6年児童<br>「1.17のつどい」に竹灯籠<br>文字に祈りを込めて

余内小6年児童
「1.17のつどい」に竹灯籠
文字に祈りを込めて

投稿日時:2022年01月11日(火)

 余内小の児童がこのほど、「阪神淡路大震災1.17のつどい」実行委に提供する竹灯籠に、思い思いの言葉を書き込む取り組みを行った。
 神戸市で毎年実施されるこの行事では近年、提供者の高齢化に伴って竹灯籠の不足が問題となっていることを受け、「まいづる竹林整備・竹活用ネットワーク協議会」が2019年から竹灯籠の提供を始めた。同協議会が提供するのは、上安と野村寺両地区での放置竹林整備活動で伐り出した竹を加工したもの。同実行委が竹灯籠への文字の書き込みも希望していることから、同協議会が市内の小中学校に協力を要請。今年は与保呂小・三笠小・中舞鶴小・高野小、岡田小・余内小・城南中が文字を記入することになった。
 この日、余内小体育館に集まったのは、同校の6年生児童約60人。説明や補助には、同校区で活動を展開する「余内ましみず振興会」があたった。
 同会の会員で、同協議会にも所属する田中三義さん(76)は、児童らを前に活動の意義を説明。震災当時、西宮市に住む弟に届けようと、物資を満載した軽トラックで被災地へ向かったという田中さん。そこで目にした悲惨な光景や、失われた多くの命について児童らに話した。
 真剣な表情で話に聞き入る児童らに田中さんは、「皆さんは今、元気に過ごしておられますが、あの地震で大変怖い思いをした方、亡くなられた方、残された方のことを想像してなんでもいいから書いてください」と語りかけた。
 その後、一人ずつ竹灯籠を手渡された児童らは、「見守っていてください」「幸」「希望」「平和」などそれぞれの想いをしたためた。男子児童の一人は「優」と書き込み、「優しく生きていけたらいいなと思いました」と話した。
 淡路島出身で、震災当時に高校2年生だったという同校の森崎真人教頭(44)は、「児童にとって、とても良い機会になったと思います。それぞれに願いをもって、しっかりと生きていってほしい」と話した。

思い思いの言葉を書き込む児童たち
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