光のタネ 街に広がれ
ホテルベルマーレが潮路通りにLED1万個
出口の見えないコロナ下社会に
希望の花火も街照らす
投稿日時:2021年10月22日(金)
緊急事態宣言が解除され、少しずつ日常が戻り始めた10月。浜のホテルベルマーレが「市民を元気づけよう」と期間限定のイルミネーションを始めた。舞鶴高専の学生が考案した5色の光が、道行く市民の目を楽しませている。
イルミネーションが点灯されるのは、同ホテル前の潮路通り。海岸通り沿いの街路樹8本に、高専生の手によって色とりどりの電飾が施された。
12月8日午後7時から行われた点灯式には、プロジェクトに取り組んだ舞鶴高専の藤田修平さん(19)と永田一真さんが出席。合図とともに光が灯り、参加者らの歓声が響き渡った。
約1万個のLEDは5色の光を放ち、暗かった通りは華やかな彩りに包まれた。
計画当初から携わった藤田さんと永田さんは「想像以上に明るく、統一感がある。海に面していてロケーションも良く、とても映える。見てくださる市民の方が、少しでも明るい気持ちになっていただければありがたい」と笑顔で話した。
【市民を元気に 5色に思い込め】
同ホテルが計画を考え始めたのは、1年ほど前のこと。新型コロナウイルスの感染拡大により、ホテル利用者は激減。夜間のレストラン営業もできない日が続く中、ホテル前の潮路通りは暗闇に包まれた。
同ホテルの月見里勝一業務推進部長は、「ホテルも苦しいが、コロナ禍で市民の皆様も苦しんでいらっしゃる。何か元気づけられるようなことができないかと考えた」と当時を振り返った。
同ホテルは、そんな思いから生まれたイルミネーション計画を市に相談。東舞鶴駅前での設置など、実績豊富な舞鶴高専の協力を得ることになった。
計画は順調に進み、様々な案の中から事業名は「舞鶴ヒカリのたね2021」に決定。5色の光には、赤れんがの「赤」、市の花つつじの「ピンク」、豊かな自然の「緑」、医療従事者への感謝と海の「青」、平和の「白」と、それぞれの思いを込めた。
点灯式に参加した舞鶴観光協会の植本浩明会長は「まさに癒しの光。市民に明るい希望をもたらすものになった」と笑顔を見せた。
【希望の花火が東西2か所で】
12月11日には東西2か所で、「みんなに届け 希望の花火」と題した花火が、事前の告知をしない形式で打ち上げられた。実施したのは、2年連続で中止を余儀なくされた「みなと舞鶴ちゃったまつり」の実行委。緊急事態宣言等で市民生活が大きな制限を受ける中、市民を元気づけようと計画した。
打ち上げられた花火は約600発。はじまりの合図となる花火が上がった後、約5分間にわたって夜空に光の花が咲いた。突然の花火に驚いたという50代男性は「つかの間の出来事だったが、とても綺麗で感動した」と話した。花火打ち上げの様子は、ユーチューブの市公式チャンネルで視聴可能。また、「舞鶴ヒカリのたね2021」のイルミネーション点灯は、2022年3月31日まで実施される。時間は午後5時45分~同11時まで。
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