鎮守府開庁120周年・海図150周年
郷土の偉人を知る機会に
伊藤雋吉ひ孫の倫邦さんも来鶴
投稿日時:2021年10月05日(火)
舞鶴赤れんがパーク3号棟(舞鶴知恵蔵)で、企画展「鎮守府がやってきた!海の地図と伊藤雋吉(としよし)と海軍と」の開催が10月2日に始まった。同日には、伊藤のひ孫になる伊藤倫邦(みちくに)さん(78)=神奈川県鎌倉市=が駆け付け、テープカットに参加した。
舞鶴出身の海軍次官・伊藤雋吉は、明治期の海図作成に携わり、舞鶴鎮守府の設置にも尽力した郷土出身の偉人。今年は舞鶴鎮守府開庁120周年と共に、海図150周年の節目となることから、第八管区海上保安本部が主催するこの企画展の開催に至った。
明治政府が1871 (明治4)年、東京築地に「兵部省海軍部水路局」を設置。外国技術者の力を借りず我が国が単独で海図を作り始めたこの時から、今年は150年となる。
主な展示品は、明治20年~昭和20年の海図をはじめ、軍機海図・験潮器、六分儀、レッド(錘)・海図印刷用銅版・鎮守府建物外観間取り図・新舞鶴市街図・伊藤雋吉の書跡・大聖寺「鎮守山」書ほか約30点。企画展では、海図づくりからはじまった舞鶴鎮守府設置とまちのあゆみ、関連海図などを紹介する。
同日に行われたテープカットには、多々見良三市長をはじめ、第八管区海上保安本部の島谷邦博本部長、伊藤倫邦さんが参加した。
田辺藩士だった雋吉を先祖に持つことから、田邊家中之会に籍を置く伊藤さんは「この企画を初めて舞鶴市から聞いた時は驚いたし、パンフレットにうちの曽祖父の写真が出ていてまた驚いた。海図の150周年と鎮守府120周年がたまたま重なるなんて凄い事だ。企画展では自分も見たこと無いような物や聞いたこと無いような情報もありとても楽しい」と展示内容に満足な様子で笑顔を見せた。
同会事務局の門中雄一郎さん(44)は「今回の企画展で、改めて田辺藩という小藩の足軽出身ながらも才能と努力で大河ドラマに登場するような人物と肩を並べる伊藤雋吉の凄さを再確認出来たし、皆さんに広まって欲しい。また、今でもお馴染みの勇貫堂さんの当時の写真など、意外な展示もあり楽しめる」と話した。
当地発展のルーツをたどる展示は、充実の内容となっている。期間中は無休で、午前9時~午後5時。入場無料。
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