毒とげ注意の小型エイ

毒とげ注意の小型エイ

投稿日時:2016年8月5日

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先週、左足の親指を骨折した。病院では治癒に3〜6週間かかると言われたが、それでは潜水調査に支障をきたす。次に潜りたい日から逆算して、「10日で直そう」と決めた。
 骨折の修復に必要な栄養はコラーゲンで、これを多く含むのはサメやエイの仲間だ。ちょうど近所のスーパーでアカエイが売られていたので、これを煮付にして毎朝食べた。他にも、普段以上に皮つきの魚を選び、さばいた魚の中骨でスープを作って夜ごとに頂き、予定していた潜水調査に間に合わせた。
 エイの類が餌とするのは、砂や泥の中に住む二枚貝やエビ、カニなどである。エイはサメと同じく軟骨魚類であり、他の脊椎動物のように硬い骨は持たないない。したがって、骨付きの切身でも、丸ごと調理して捨てるところがほとんどない。
 エイを調理していると、アンモニア臭とも呼ばれるつんとした臭いがする。ただし、加熱調理の過程でこれは消えてしまうので、食べる際には気にならない。冷凍したエイの煮付を再加熱しておいしく食べられることも今回わかった。
 さて、写真のヒラタエイは、このたびの骨折でお世話になったアカエイとよく似ているが、30cmを超えない小型種で、通常は50mより深い海に住む。食用にはされないようだ。しっぽの先端がウナギイヌのそれのように平たいのが特徴的である。尾の付け根には鋭い毒とげがあり、釣れてしまった場合は注意が必要である。
 ヒラタエイは胎生で、1尾の親が夏の産卵期に2、3尾の子しか産まないそうだ。群れは作らず、危険な時には砂に潜るし、毒とげで逆襲することもできる。原始的な魚というよりは、彼らなりに独自の進化をとげたと見るべきだろう。

写真 2006年10月1日,冠島宮前の水深28mで見つけたヒラタエイ