ヤマドリ

ヤマドリ

投稿日時:2016年12月23日

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             2005年7月24日、冠島宮前で撮影したヤマドリ。体長6センチほど。

ヤマドリはネズッポ科の魚である。ネズッポ科といえば、若狭湾ではネズミゴチやトビヌメリなど、キス釣りの外道として釣れる地味な魚が多い中、ヤマドリのあでやかな色彩は目を引く。ここまで鮮やかなのは繁殖期だけであり、他の時期にはもう少し海藻にまぎれやすい色をして、岩の上などにちょこんと座している。動作は機敏で、撮影のため近づくと、飛び跳ねるように逃げる。
ヤマドリという名のキジ科の鳥もいる。手元の『舞鶴の守りたい自然』によれば、日本固有種にして準絶滅危惧種。山地の深い森林域に生息しており、繁殖期の雄は鮮やかなのだそうだ。このヤマドリを鉄砲で打ちに行ったが十分に得られず、豆腐を炒って鶏肉を増量し、野菜とともにご飯に炊き込んだのが、京田ごはんという舞鶴の郷土料理の由来とのこと、市内の定食屋さんで教わった。
魚のヤマドリの分布も北海道から九州までで、日本固有種とされる。人々に親しまれる鳥にあやかって、この魚が命名されたことは明白である。
似て非なるネーミングの例として、ゴンズイがある。ゴンズイというナマズを小さくしたような海産魚がいるが、同名の植物もある。このことは、学生と共に参加した森里海連環実習で教わった。樹皮の模様が魚のゴンズイに似ているからだろう、と勝手に解釈していたのだが、『葉っぱでおぼえる樹木』では「役に立たない魚であるゴンズイにならってつけられた」との説が紹介されている。魚のゴンズイ、九州では好んで食べられるのに、残念な説明だ。
さて、来たるとり年は飛翔の年。研究も飛翔させたいところだが、地道に潜り続ける日々もまた大切にしたい。