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韓国伝統舞踊家・金さんらが慰霊の舞 浮島丸事件の犠牲者追悼集会で【舞鶴】

韓国伝統舞踊家・金さんらが慰霊の舞 浮島丸事件の犠牲者追悼集会で【舞鶴】

投稿日時:2007年08月28日(火)

殉難の碑の前で慰霊の舞を踊る金さんら

 終戦直後の1945年8月24日に起きた浮島丸事件の犠牲者を追悼する集会が8月24日、事件現場近くの下佐波賀の殉難の碑公園で開かれた。京都市在住の韓国伝統舞踊家、金一志(キム・イルチ)さん(40)が初めて参加し、爆沈現場の舞鶴湾に響きわたるトランペットの演奏に合わせ、5人が慰霊の舞を踊った。  朝鮮半島に帰る途中の船「浮島丸」が寄港した舞鶴湾で爆沈し、朝鮮人労働者ら549人が亡くなった。その後、市民らで殉難の碑を建立し、毎年追悼を続けている。事件から今年で62年を迎える。  この日の追悼集会には約250人が出席。はじめに主催の「浮島丸殉難者を追悼する会」の余江勝彦会長が「事件から教訓を学びとり、平和の確立に向けて追悼事業を続けていくことが、犠牲者の皆さんとの約束であると思います」と追悼の辞を読み上げた。続いて在日朝鮮人と在日韓国人の団体の代表者が、同胞の犠牲者に言葉を送り、斎藤彰市長らが花輪を献花した。  韓国出身の金さんとその生徒たちは、白いチマ・チョゴリを着て碑に一礼した後、京都交響楽団のトランペット奏者が録音演奏した「はまなすの花咲きそめて」の曲に合わせ、慰霊のための創作舞を踊った。トランペットの音が静かな舞鶴湾を駆ける中、5人は死者への祈りを捧げた。また、朝鮮初中級学校の生徒7人が、同じく「はまなすの花咲きそめて」を合唱し、美しい歌声を響かせていた。  踊り終えた金さんは「踊っていて無念さで胸がいっぱいになりました。いまを生きる私たちが悲しい歴史を2度と作らないようにしたい。今後も機会があれば集会に参加できれば」と話していた。

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