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鉄のオブジェを工場で制作、綾部で展示も カバの彫刻作品で知られる作家・松浦さん(城陽市 )【舞鶴】

鉄のオブジェを工場で制作、綾部で展示も カバの彫刻作品で知られる作家・松浦さん(城陽市 )【舞鶴】

投稿日時:2009年09月11日(金)

作品を前に制作者の松浦さん(右)とアドバイスする酒井さん

 カバの彫刻作品で知られる城陽市の立体造形作家、松浦つかささんが今夏、堂奥の金属加工業「酒井製作所」(酒井泰三さん経営)の工場で、重さ500キロもある鉄のオブジェ作品の制作に取り組んだ。鉄の加工にかけてはプロの酒井さんからアドバイスを受けるなどし、約1カ月半の間、作家と職人が鉄をはさんで共に刺激を受けた。綾部市の陶芸家、トレーシー・グラスさんが9月19日から開く作品展に展示される。松浦さんは大阪天王寺公園に作品が設置されている。現在は綾部市奥上林の旧小学校校舎をアトリエに制作に励み、5月には舞鶴のサンムーンで作品展もした。鉄の大型作品のアイデアを約20年以上前から温めていたが、重い鉄を扱う場所がなく断念していた。そんな中、松浦さんに作品展への出品を依頼した友人のトレーシーさんが、自身在住する老富町出身で顔見知りの酒井さんに工場の一角を借りることを申し出た。無機物から生命を感じさせることをテーマに、7月から鉄板を裁断したりプレスで曲げるなど、工場の工作機械も借りて作業を開始。ボルトで留めるあわせ穴の取り付けなどで、酒井さんから技術的なアドバイスを受けた。作品は長さ3メートル、高さ1.6メートル、幅80センチで、12のパーツからなる。分解して綾部のアトリエに持ち帰り、最後の仕上げをする。酒井さんは「私の仕事は図面通りに作り、作家はイメージを形にするという違いがあり、同じ鉄が別物になっていくのが面白い。完成品を見に行きたい」と話す。松浦さんは「場所と道具をお借りしアドバイスも受けられ、本当にありがたいです。鉄の仕事は面白い」と制作を楽しんでいた。作品展「炎のおかげ展」は、トレーシーさんの綾部在住20年と親友の崔華芬(チェ・ファブン)さんの7回忌に、同19日~23日、綾部市とよさか町の交流プラザで開かれる。陶芸家の梶なゝ子さんや石橋裕史さん、現代アートの画家の嶋谷卓之さん、書・水墨画の娥影(ガ・エイ)さんら8人も作品を寄せる。入場無料。
【問い合わせ】電話0773・43・1236、綾部工業団地

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