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舞鶴LC「かもめの学校」活動修了 市民による国際交流果たす のべ17カ国270人 日本語・文化教える 修了生ら資格取得などに役立て【舞鶴】

舞鶴LC「かもめの学校」活動修了 市民による国際交流果たす のべ17カ国270人 日本語・文化教える 修了生ら資格取得などに役立て【舞鶴】

投稿日時:2014年10月03日(金)

「学校に通うのが楽しかった」とお礼を述べる14期の修了生たち

 舞鶴在住の外国人の暮らしを応援しようと、実業家らでつくる社会奉仕団体の舞鶴ライオンズクラブ(一盛広樹会長)が開校した日本語や日本文化、習慣を教える教室「かもめの学校」が活動を終えた。様々な国から来た人たちが言葉を覚え地域に溶け込み、また互いの国の文化に触れ友人を増やすなど、市民による国際交流として大きな役割を果たした。最後となった14期生の修了式と感謝の集いが9月27日、浜のホテルマーレたかたであり、卒業生たちがお礼を述べた。舞鶴で暮らす外国出身の女性が、子供が小学校から持って帰るお知らせのプリントが読めず、言葉で苦労している悩みを聞いた同クラブが、2000年に開設した。市退職校園長会と市教委も協力し、9月から1年間のスケジュールで、中総合会館を教室に毎週土曜日午後から、元校長たちが講師となって日本語学習や料理教室などをした。当初はフィリピンや中国から来鶴した人が多かったが、次第に韓国、ベトナム、インドネシアなど多くの国の出身者が増え、延べ17カ国、270人の生徒が在籍。下級を終えた後に上級に進むなど学習意欲に溢れ、計600回の講座に延べ約1万人が学んだ。日本語能力試験に合格し、自動車免許やホームヘルパーの資格を取得したり、言葉が上達して仕事に役立てている。その一方、国際化が進み滞在する外国人の生活も多様化し、多い年で40人いた受講生も少なくなったことから、活動に一区切りをつけることにした。14期修了式には上級A、Bコースの13人が臨み、同校の塩崎幸生校長から修了証書を受け取った。2010年に中国から来日した福村はるかさんは「先生の教え方がとても丁寧で感謝しています。今後も日本語を学んでいきたい」、2年前にフィリピンから来た丸山杏さんは「来日当初は不安でしたが、先生たちが優しく土曜日が楽しみになった。早く行こうと休みの日を忘れて行ったこともあります。日本語が大好きになりました」と話した。塩崎校長は「慣れない環境で日本語を学んでこられたことに敬意を表します。日本文化の習得とかけがえのない仲間と過ごす時間を、提供できたのではと思っています。学校がきょうで閉校するのは残念ですが、学んだ言葉と知識を活かし今度は皆さんが先生になって教えてほしい」とエールを送った。感謝の集いには卒業生、講師、クラブメンバーら約100人が出席し、思い出を語った。11年に卒業した韓国出身の松山英珠(ヨンジュ)さんは「日本のお漬物やお茶の入れ方なども学んだほか、いろんな国の文化にも触れることができた。かもめの学校で身をもって教わったボランティア精神を活かし、キムチづくりや通訳の活動もしています」とお礼を述べた。同クラブ国際委員長佐古田政彰さんは「今後は若い人たちの留学を応援したりなど、ニーズにあったいろんな形の国際交流の支援を検討していきたい」と話していた。

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