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舞鶴海洋少年団 再始動からの大きな飛躍

舞鶴海洋少年団 再始動からの大きな飛躍

投稿日時:2017年07月25日(火)

 浜の赤れんがパークで17日に行われた「海のつどい」。その中で、ひときわ観客たちの目をひいたのは、舞鶴海洋少年団による団体行進や手旗信号などの実演だった。小学生低学年から中学2年生までの団員は総勢24人。初々しい初心者から、すっかり慣れた風情の子どもたちまで、息を合せて演技するさまに、芝生広場前に集まった観客らは惜しみない拍手を送った。万雷の拍手を受けて、照れくさそうにはにかむ団員たち。それぞれの顔には、練習の成果を発揮できた満足感が漂っていた。その団員たちを優しい眼差しで見つめる男性の姿があった。同団団長を務める山本勝眞さん(70)である。年の差は実に60歳以上。孫ほど年齢の離れた団員たちだが、「海のような広い心で団結する」というモットーを体現するさまが、そのあたたかい視線に垣間見えた。山本さんは、昭和22年、島根県に生まれた。幼い頃から海が好きだった。海上保安庁に奉職し、在勤の間に転勤は16回を数えた。舞鶴で妻に出会い、ようやく安住の地に居を定めることが出来た。「舞鶴の海洋少年団が休眠状態になっている」そんな話を聞いたの10年ほど前のことだった。長年実績を積んだ同団だったが、社会の趨勢か団員の減少で運営できない状態になっていた。「頑張って盛り上げてくれないか」上司のすすめに二つ返事で快諾した。時は平成18年。同団の再始動だった。しかし、現職であったため団長職は受けられず、副団長としての参加だった。もとより子ども好きだった。海好きの原点に帰る道に、自然と胸は高鳴った。「100%ボランティア精神があればそれでいい」と活動の大変さを山本さんは笑いとばす。5年前には退職に伴い、団長に就任した。山本さんの歩みに歩調を合せて、団は年々元気づいている。練習後に団長に駆け寄る子どもたちの姿に、信頼関係がうかがえる。「メリハリが大事です」山本さんは話す。「遊びと訓練の境目をきっちりつけることで、子どもたちはより一層輝きます」休憩中の屈託のない笑顔と訓練中の真剣な眼差し。子どもたちと同じ目線で「海好き」を体現する山本さんならではの言葉だ。「海の京都」を標榜する当地で、同団が果たす役割は大きい。山本さんら指導陣の今後の奮闘に期待したい。

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