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神崎ホフマン窯を後世に残そう! 市民ら集まり「改修保存をすすめる会」発足【舞鶴】

神崎ホフマン窯を後世に残そう! 市民ら集まり「改修保存をすすめる会」発足【舞鶴】

投稿日時:2007年11月30日(金)

傷みが進むホフマン窯

 国の登録有形文化財となっている西神崎の神崎ホフマン窯を後世に残そうと、市民らが集まって11月27日、「神崎煉瓦ホフマン式輪窯(りんよう)の改修保存をすすめる会」を発足した。国内に4基しかない貴重なもので赤煉瓦の町・舞鶴のシンボル的存在だが、煉瓦造りの施設は損傷が進み、改修が急務になっている。現在は個人が所有し、保存に向け市民挙げて後押しをしていく。  1897(明治30)年に登り窯として造られ、舞鶴軍港の建設に必要な煉瓦を製造した。大正末期にホフマン式に改良され、高さ24メートルの主煙突のほかに、楕円形の各焼成室ごとに小型煙突11本を備える。1958(昭和33)年ごろまで稼働していた。  赤煉瓦倶楽部舞鶴が中心になり保存を働きかけてきたが、小型煙突も七本が半倒壊するなど傷みが進む。所有者も保存に向け調査を行っているが、市民全体で保存への機運を作ろうと、有識者ら32人で会を立ち上げることにした。  市政記念館で開かれた設立総会には24人が出席。会長の松尾寺・松尾心空住職のあいさつに続き、舞鶴の近代化遺産調査研究会代表の矢谷明也さんが基調講演し、「改良されたホフマン窯は世界にこの1基だけでとても貴重」と話した。  今後は見学会やシンポジウムの開催などの活動を決め、「保存と周辺の開発を舞鶴高専の学生たちの研究テーマにしたい」といった意見も交わされた。出席した所有者で舞鶴文化教育財団理事長の高橋照さんは「可能な限りで修復し文化財として人々に親しまれる施設を作りたい」と述べた。  ホフマン窯は、市が計画中の赤れんが倉庫群と合わせて、経済産業省が11月30日、地域活性化に役立てる「近代化産業遺産」に認定した。

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