最新の記事

  

投手で初の府選抜入り~白糸中1年・井関さん・女子ソフトで快挙

投手で初の府選抜入り~白糸中1年・井関さん・女子ソフトで快挙

投稿日時:2020年02月21日(金)

 ソフトボールクラブの「マリンガール・キッズ」(鈴木次郎総監督)に所属する井関美桜菜選手(白糸中1年)=溝尻=が、3月に静岡県で開かれる都道府県対抗全日本中学生女子ソフトボール大会に、京都府選抜チームのメンバーとして出場する。

 大会に向けて選出された府選抜メンバーは17人。府内各地から集まった有力選手70人が、昨年10月の一次選考で25人に絞られ、さらに最終選考が行われた。今回の選抜メンバーには井関さんの他にも当地からの選出があったが、投手としての選出はこれまでにも例を見ない快挙だという。小4から井関さんへの指導を続けてきた鈴木監督(80)は、「京都府内では南部の学校の勢力が強く、伝統的に良い投手が多い。枠の少ない投手に選ばれたのは本当にすごい」と相好を崩した。最速95キロを誇る快速球に期待がかかるが、「(選抜チームには)自分より速い球を投げる選手がいる」と謙虚な姿勢を崩さず井関さんは話し、「しっかりと練習を積んでチームの力になりたい」と抱負を述べた。

【思いを背負って 夢舞台へ挑む】

 地元のクラブチームであるマリンガール・キッズが発足したのは1999年。「若い時やんちゃをして迷惑をかけた分、世間に恩返しをしたい」という動機で鈴木監督は指導者の道に入った。自身は学生時代から野球に親しみ、50歳を前にしてソフトボールを始めたという。チームを立ち上げたのは還暦を迎えた頃。遅咲きで身につけたソフトの投球術を中心に地元の子どもたちに指導する日々が始まった。以来20年に渡って多くの子どもを指導してきたが、京都選抜に投手を送り込むのは初めてとあって、鈴木監督は井関さんに大きな期待を寄せる。「ソフトボールのウィンドミル投法習得には、2年はかかるものだ」と鈴木監督は話し、「しかし、井関さんは半年くらいで形が出来た。本人の努力はもちろんだが、練習相手になったお父さんの力が大きい」と環境の良さが井関さんの力になったと強調する。きっかけは、請われて出場したちびっ子ソフト。早い球を投げる上級生に憧れ、「自分も投げてみたい」と思うようになった。マリンガールに入ってからは、毎日のように父のミットに投げ込んだ。ソフトボール経験のなかった父の信雄さん(46)だが、仕事の都合がつく日は一日100球ほど受け続けたという。そんな日々が1年続き、2年続き、井関さんの剛球は府を代表するまでになった。中学からは、校区の青葉中に女子ソフトボール部がないため、白糸中校区に引っ越しをした。今回の選抜メンバー入りは、文字通りソフト中心の日々でつかんだ夢舞台への切符だ。全国大会は3月27日に開幕するが、それまでは土日ごとに選抜メンバーが集まって練習を重ねるという。井関さんは、「家族や周りの方の支えがあってここまで来れた。感謝の気持ちを忘れず、皆に信頼される選手になりたい」と笑顔を弾けさせた。飛躍を続ける今後の活躍から目が離せそうにない。

この記事をシェア!
Management BY
舞鶴市民新聞
当サイトは舞鶴市民新聞社が運営しています
ページトップへ