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後進に示す希望の光~「美容業界のアカデミー賞」で準グランプリ

後進に示す希望の光~「美容業界のアカデミー賞」で準グランプリ

投稿日時:2019年11月19日(火)

ファイナリストに選出された妻の淳子さん(左)と光栄さん

 美容院「シザーダンス」=公文名=のオーナー中村光栄さん(47)が「第24回関西ヘアドレッシングアワーズ(KHA)」で準グランプリを獲得し妻の淳子さん(44)がファイナリストに選出された。関西最大といわれる美容業界のコンテストで夫婦そろっての快挙を成し遂げた。

 光栄さんは市内の美容院に約7年間勤めた後シザーダンスをオープンした。忙しい日々を送るなかで、このまま年齢を重ねるだけでいいのか、勉強のために何かしなければと考えるようになった。都市部と比べて北近畿の美容業界には元気が無い事も気がかりだった。今のままでは美容師の技術力、流行を取り入れる姿勢、若い人を惹きつける力全てにおいて都市部との差が開く一方だと思い強い危機感を持ったという。光栄さんは特に若い人に訴えかけ、美容業界が成長するためには何が必要かと考え「自分たち自らが権威あるコンテストに臨み、結果を残すことで周りに強いメッセージを発信できると思いました」と参加を始めた理由を語った。「KHA」は美容業界のアカデミー賞ともいわれるフォトコンテスト。ヘアメイクはもちろん衣装も含めた独自の世界観を構築して写真に収め、美容師がモデル・カメラマン・作品を通して感性と技術を表現する場として実施されている。審査員には資生堂の神宮司芳子氏をはじめ大手ファッション誌編集者や東京の有名スタイリストらが名を連ねる。2014年から始めた挑戦では17年に、1枚の写真で世界観を表現するライジングスター部門で、光栄さんがファイナリストに選出。今回の準グランプリは6回目の挑戦でつかんだ栄誉となった。
 今回受賞に輝いたオフィシャル部門は、2枚の写真の世界観の繋がりや統一感を表現するもので246人のエントリーがあった。「レベルが高く国内で最も権威のある賞の一つなので今でも信じられない気持ちです」と美容業界だけでなく外部にも強い印象を残した喜びを表現した。コンテスト参加4回目の淳子さんはライジングスター部門で、281人がエントリーする中28人のファイナリストの1人に選ばれた。「クラシカルな作風にこだわり続け、納得のいく作品ができたと思いました。認めてもらって大変嬉しいです」と言葉を弾ませた。常にメッセージ性のあるものに取り組むシザーダンスでは市内の中学校が行っている職場体験学習も積極的に受け入れ、生徒たちに美容院の一日の仕事の流れを体験する場を提供している。生徒が実際に体験することで今後の進路の決定に役立て、体験を後輩たちに伝えることで多くの人に美容業界の現状を知ってもらいたいという。光栄さんは「これからも努力してさらに強いメッセージを発信していきたいと思います。北近畿全体が元気になるように頑張っていきます」と穏やかな笑顔を見せた。

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