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引き揚げの歴史を紙芝居に 「語り部の会」子供向け体験講座【舞鶴】

引き揚げの歴史を紙芝居に 「語り部の会」子供向け体験講座【舞鶴】

投稿日時:2005年11月22日(火)

親子らに紙芝居を上演する作者の高橋さん

 引き揚げの歴史を学ぶ子供向けの体験講座(市教委など主催)が11月19日、舞鶴市平の引揚記念館で開かれた。同記念館「語り部の会」の会員が祖父とその家族の体験を基に紙芝居に製作し、受講した親子約30人に引き揚げを物語にして伝えた。今後も各地の小学校などで紙芝居を披露し、引き揚げを知ってもらう機会に活用したいという。市教委が昨年開いた引き揚げの語り部養成講座を修了した市民で同会を結成し、今年から同記念館でガイドをしている。その会員の1人、高橋潤さん(27)=宝塚市=が記念館以外の場所でも引き揚げを語り継ぐ活動をしようと、紙芝居「おぼん」の作成を思いついた。物語はシベリアに抑留された父とその帰りを待つ家族の物語。抑留体験のある高橋さんの祖父と家族がモデル。絵は高橋さんの従姉の星美佐さんが描いた。同記念館前のテントの会場で、おぼんが1歳の時に父が戦争に行って5年が過ぎ、父の消息が伝わり帰りが確実になった日、おにぎりを持って出迎えたなどを、絵と抑揚を付けて語った。その後、受講者らは語り部の会会員たちから記念館の展示品の説明を受けたり、引き揚げ当時の子供たちが食べた蒸かしいもを口にしながら話し合った。受講した倉梯小学校6年生の高家実玖さんは「学校で学べなかった引き揚げの歴史を知ることができました」と話していた。

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