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再び高校で学びたい 48歳で東高浮島分校へ 海上自衛隊の笠巻輝秀さん 職場と家族の協力受けて 「同級生揃って卒業したい」【舞鶴】

再び高校で学びたい 48歳で東高浮島分校へ 海上自衛隊の笠巻輝秀さん 職場と家族の協力受けて 「同級生揃って卒業したい」【舞鶴】

投稿日時:2014年06月20日(金)

48歳で東高浮島分校へ 海上自衛隊の笠巻輝秀さん

海上自衛官の笠巻輝秀(てるひで)さん(48)=竹屋=が、溝尻の夜間定時制「東舞鶴高校浮島分校」に今春入学し、若者たちと机を並べて学び、放課後にはクラブ活動にも励んでいる。定年を6年後に控えて高校で学び直そうと、職場と家族の協力を得て入学を決意した。4年後には同級生全員揃っての卒業を目標に掲げている。  佐賀市出身。同市の定時制高校に通って大工の仕事をしていたが、勉強が苦手で2年の途中で退学した。18歳で海上自衛隊に入隊し、舞鶴基地での勤務を続ける。その間、横須賀基地への転勤のほか、南極観測を支援する砕氷艦や硫黄島で勤務もした。24歳の長男、20歳の次男、小学6年生の三男の父親である。  定年を控えてやり残したことを実行しよう、また高校卒と胸を張って履歴書に書けるようにとの思いで、陸上勤務になったのを機会に浮島分校を受験した。  在学する1年生は39人。仕事を終えて午後5時45分から授業が始まり、校内で夕食を済ませ同9時まで学ぶ。当初は自分の子供と同じ世代の若者とともに学ぶことに気恥ずかしさもあったが、いまでは慣れてきた。同級生からは親しみを込め「おっちゃん」と呼ばれ、「なんで高校に来たの?」「勉強教えて」と話しかけられる。笠巻さんも年長者ぶらず、クラスメートとして接し自分の体験を伝えている。今月あった体育祭でも積極的に応援の声をかけた。  授業に間に合うように職場の協力で仕事の調整をして通い、同寮や後輩たちから勉強を教わることもある。午後10時過ぎに帰宅した後、妻が洗濯や週末のテスト勉強で協力してくれる。  放課後には、バドミントン部と生け花をする文化部で活動もする。午前5時には起床し出勤するほか、授業を終えてそのまま翌日の午前2時ごろまでの夜勤もある。きつい時もあるが無欠席を続けている。  笠巻さんは「ここで学ぶ生徒はみんないい子たち。バドミントンの大会で優勝し全員揃って卒業したい。定時制でできることを楽しみたい」と話している。

写真=体育祭で仲間たちを応援する笠巻さん

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