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「まいづる福祉会」が障害者の願い実現への歩み 共同作業所開設30周年記念で記録を出版【舞鶴】

「まいづる福祉会」が障害者の願い実現への歩み 共同作業所開設30周年記念で記録を出版【舞鶴】

投稿日時:2007年12月21日(金)

出版された本「『愚直』に」=ブックハウスほのぼの屋で

 社会福祉法人まいづる福祉会(黒田隆男理事長)は、まいづる共同作業所の開設30周年を記念し、様々な形で作業所に関わった73人が寄稿するなどして、その歩みを記録した本「『愚直』に まいづる共同作業所30年のこころ」(B5判、241ページ)をこのほど出版した。障害を持つ仲間たちの願いの実現に向け、多くの人たちから寄せられた「共同の心」への感謝とともに、今後も願いを大切に歩んでいきたいと結んでいる。  1977年に無認可の授産施設として、障害者10人と職員3人でスタート。92年認可施設ができ、米屋事業などを展開、共同作業所は昨年9月に法人化に移行し同福祉会に統廃合された。本は1部で利用者や親たち、まいづる共同作業所・まいづる作業所友の会会員、ボランティア、行政職員らが寄稿。2部で職員らが30年の活動などを文章や写真で紹介した。1000部発行。1冊2000円  女性の利用者は作業所で同じ悩みを持つ仲間と出会え、「将来は1人になっても安心して暮らせるグループホームに入りたい」と述べる。レストランで働く男性の利用者は結婚して生まれた子供の存在が「僕を成長させてくれている」とし、「お客様の満足そうな笑顔が自分たちの仕事の向こうに見えることで頑張れます」と書いた。  レストラン立ち上げに関わった接遇マナー講師の荒木真由美さんは仲間たちは私の宝物、いつも大切なものをその姿から教えてくれると綴った。職員の1人は親たちの募金やバザーなどの最前線での活動が、関係者を励まし原動力になっているとし、親の1人も「必死で頑張ってきて良かったと胸に熱いものがこみ上げてきます」と振り返る。  ほのぼの屋の西澤心施設長は「多くの人とつながってきた30年だと感謝の気持ちで一杯。全職員がその歴史と課題を確認でき、今後に活かしたい」とする。開設当初から勤務するまいづる作業所の新谷篤則所長は「障害者への偏見が強かった当時、自分を外に出せない人たちの話を聞くことが大切でした。今後も仲間たちが安心して働き暮らせる社会にという願いに向け進んでいきたい」と話す。  ブックハウスやワークショップほのぼの屋などで販売している。
【問い合わせ】電話68・0600、同福祉会。

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