農業で地域活性~若者ら結成の市民団体

農業で地域活性~若者ら結成の市民団体

投稿日時:2020年9月4日

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地元農家の指導を受け作業にあたる
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 市内在住の若者有志で結成した任意団体「teamさすてぃなぶる」がこのほど、新たに農園の運営を始めた。持続可能な社会の実現を模索する、若者たちの瑞々しい取り組みを追った。



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 同団体に所属するのは、20代から40代までの市民25人。それぞれの本業は、金融、IT、アパレル、建築関係など多岐にわたる。
 団体名の「さすてぃなぶる」とは「持続可能な」の意で、2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の考えに共鳴して名づけたという。
 「心の時代」と言われた21世紀も20年が経過したが、グローバル化していく社会の変容に足並みをそろえて、貧困や飢餓などの社会問題は顕在化の度合いを強め続けている。
 そんな中、「自分たちにも何か出来ないか」と考える若者たちが昨年、同団体を立ち上げた。メンバーらは議論を重ね、舞鶴で「持続可能な社会」の実現を目指すにあたり、最初の目標を第一次産業の振興に見定めた。
 転機は6月、池内地区の農家から耕作放棄地や休耕田を再生するべく若い人に畑をやって欲しい」という声が舞い込んだ。団体にとっては願ってもない申し出で、二つ返事で引き受けた。
 団体の農業部会長を務める市議の鴨田秋津さん(38)は「私達は全くの素人ですが、第一次産業を知るためには、まず自分達がやって、農業の大変さや喜びを肌で感じたいと考え、挑戦することを決めました」と振り返った。
 こうして若者たちの挑戦が幕を開けた。



【農業の魅力発信や移住定住促進にも注力】



 8月22日、酷暑の炎天下で本格的に農園が始動した。畑の見学会や、地元農家との顔合わせなどを経て、いよいよたどり着いたスタートライン。会員たちは熱さをものともせず、精力的に動き回った。
 同団体では最年少となる市職員の山本裕紀さん(21)は「普段から当たり前のように野菜や果物が食べられることに感謝する機会になった。また、農業を通して「食」についてもう一度考えるきっかけを作れたことが良かった」と充実感を漂わせていた。
 農園では今月から種まきや苗の植え付けに入る予定で、今は農具の使い方から、肥料の種類、畝の作り方などの基本を地元農家に指導してもらっているという。
 農業とは縁もゆかりもなかった若者たちが動き出したその先には、大きな目標が掲げられている。
 鴨田さんは農園の運営について「ただ単に作物を作ることが目的ではありません。地域と若い人の融合、そこから波及する地域活性化に寄与することが目的です」と話す。今後は「農業の魅力発信や農村集落への移住定住促進などにも注力する」とし、「泥臭く土に向かい、人と人を繋げて行きたい」と前を向く「teamさすてぃなぶる」。今後の活躍をしっかりと見守りたい。