田辺城 御城印で誘客めざす~大河ドラマ放映開始に合わせて販売開始

田辺城 御城印で誘客めざす~大河ドラマ放映開始に合わせて販売開始

投稿日時:2020年1月17日

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御城印を手に笑顔を見せる堂本さん(左)門中さん
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大河放映に向けた準備が進む田辺城

 いよいよ放映開始が間近に迫ったNHK大河ドラマ「麒麟がくる」。田辺城資料館では、同ドラマの放映開始に合わせて、19日から御城印の販売を開始する。またとない好機を観光客の誘客につなげられるか。官民挙げて大河ドラマイヤーの奮闘がはじまった。



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 「御城印」とは、 半紙(和紙)に城名やゆかりある城主の家紋や花押などの印を押したもので、ここ数年で取り扱いのある城が飛躍的に増加した。
 その背景には、パワースポットと呼ばれるような神社仏閣で「御朱印」を集める若い女性が急増していることがある。
 こうした収集家の誘客につなげようと「御城印」の取り扱いを始める城が増えており、現在は全国のおよそ200カ所で販売が始まっているという。
 京都府下では現在、二条城(京都市)・勝竜寺城(長岡京市)・園部城(南丹市)・福知山城(福知山市)で販売されており、田辺城は府下5カ所目になる。
 「麒麟がくる」の主人公である明智光秀は、京都府・兵庫県・福井県と広域にわたって足跡を残した武将であり、ゆかりの地を縦断的にPRする「大河ドラマ『麒麟がくる』推進協議会」では、ゆかりの城と御城印をめぐる案内パンフレットを作成し、広報宣伝に力を入れている。田辺城資料館では、昨年秋頃より少しずつ来館者が増えつつあり、「ドラマ放映後、大きな関心が寄せられることを期待し、しっかりとした対応が出来るよう備えたい」と担当者は話していた。



【思いがつながり 御城印販売の実現へ】



 「放映開始に間に合ってよかった」と笑顔を見せるのは、御城印の販売を提案し実現にこぎつけた門中雄一郎さん(43)だ。
 歴史好きで田邊家中之会にも所属する門中さんは、以前から全国の史跡巡りを趣味にしており、御城印の存在を早くから知っていた。
 各地の史跡には歴史上様々な相関関係があり、一か所を訪問すると連鎖的に次への関心が沸き起こる。その上で、より多くを集めたいという収集願望が生まれてくるはずだと、門中さんは自身の経験も踏まえて導入を急いだという。
 昨年12月に横浜市で開催された「お城EXPO2019」には、参加した市職員が田辺城御城印の試作品を持ち込み試験販売。用意した100枚はわずかの時間で完売と、手ごたえをつかんだ。
 御城印は御朱印とは違い、そのほとんどが印刷したものを販売している。田辺城で販売するものもそれを踏襲した形ではあるが、「せめて田辺城の文字は人の手による書にしたい」と門中さんはこだわった。
 そこで声をかけたのが、友人である堂本貴広さん(46)。舞鶴青年会議所で活動を共にしたことで縁が出来た二人は、常日頃から互いに「舞鶴を盛り上げたい」という話で盛り上がることが多いという。
 小学1年から高校卒業まで精進し続けた書道の腕前が、八段という堂本さん。
 門中さんからの「田辺城の字を書いてほしい」という申し出を快諾した。
 「近所で生まれ育ったため、お城には思い入れが強い。自分の字が少しでも役に立てるなら」と筆をとった。
 どんな書体が最も雰囲気に合うか、試行錯誤を重ねた結果、行書にたどり着いた。「字画が少ないこともあり、バランスが難しかった」と満足いく出来に納得の様子だった。
 「我々民間でできることは限られている。だけど、これからはソフト面の充実こそが街の魅力を作り出すと思う。ほんの小さな一歩だとは思うが、こうしたことをきっかけに舞鶴への関心が高まることを期待している」と二人は町おこしへの思いを話した。