上漆原MCR農園 田んぼを舞台に未来へ挑戦

上漆原MCR農園 田んぼを舞台に未来へ挑戦

投稿日時:2019年7月12日

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MCR農園で稲刈りをする弓削さん

 上漆原「長[ちょう]の室[むろ]」で米や野菜を生産している「MCR農園」(弓削勝隆代表)が、クラウドファンディング(CF)を活用した資金調達に挑戦している。開始直後に目標額を達成し、現在、4倍以上の資金が集まっている。資金は農機具などのメンテナンスなどに充て、出資者へのリターンは今年度収穫する新米「MCR米」。支援期間は7月末まで。弓削代表(55)は「驚きの結果。挑戦して良かった。支援してもらったからには責任がある。美味しい米を届けたい」と話している。



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 弓削代表は、若い頃からパンクロッカーとして活動。19歳の時にインディーズレーベル「MCR COMPANY」を設立。老舗パンクレーベルとして現在も活動している。
 父親の自動車販売修理業で働きながら、バンドとレーベル活動に熱中していたが、35歳の時に父親が急逝。家業を継ぎ、同時に上漆原「長の室」の田畑も譲り受けた。
 市内の自宅から「長の室」までは20キロ。最初は乗り気でなく、田畑維持の為の草刈りだけだったが、「何か作ると楽しくなるかも」と、ジャガイモやサツマイモなど野菜作りを開始。友人から「美味しい」と感想を聞くと、うれしくなり、「来年はもっと美味しいものをたくさん作ろう」と農業に魅せられた。同時に、担い手のいない農家から田を任されるようになり、現在は約2万㎡の農園を管理している。
 10年ほど前から米作りを開始。低農薬栽培にこだわり、稲刈りまでひたすら雑草刈りの日々が続く。平成22年から販売を開始。品種はコシヒカリ。「炊き立ても美味しいが、冷めても絶品」と口コミで広がり評判で、いつしかレーベル名にちなみ「MCR米」と呼ばれるように。昨年は約3トンを生産したが、発売と同時に売り切れた。



 【北都信金がCFを仲介。MCR農園は第一号】



 インターネットによって、趣旨に賛同する不特定多数から資金を調達するCFは近年大きな注目を集めている。北都信用金庫はCFサービス事業者CAMPFIREと業務提携し、昨年12月から仲介や支援を開始。「MCR農園」は第一号となる。
 北都信金から弓削代表へ案内があり、「敷居が高いと思っていた」が、「老舗パンクレーベルが農業をしているのは話題性がある」と背中を押され、2月に福知山のセミナーに参加し挑戦することにした。
 5月29日に公開し、開始2時間で目標金額の10万円を達成。7月11日現在、90人から42万8300円が集まっている。
 資金はトラクターや農機のメンテナンス、爪の交換などに充てる。
 弓削代表は「金額もそうだが、多くの人に支援をいただけた事がうれしい。農家が資金調達する1つのモデルケースになれば」と笑顔を見せた。
 妻のゆかさんは「多くの方にお米を食べてもらい、この地域の農産物が美味しいと広まれば農業を引き継ぐ人も出てくるかもしれない。限界集落の活性化にもつながれば」と話す。
 CFサイトへは「https://camp-fire.jp/projects/view/149930)、MCR米に興味のある方はTEL:0773・76・5836まで。
(井上 務)