認知症高齢者 行方不明者の早期発見へ

認知症高齢者 行方不明者の早期発見へ

投稿日時:2019年2月22日

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登録時に配布されるグッズ

 高齢化が急速に進み認知症による行方不明者が増加するなか、自治体は関係機関と連携した対策を強化している。舞鶴市は平成28年から、認知症により徘徊のおそれがある高齢者の情報を事前に登録し、行方不明になった際に早期発見につなげる「舞鶴市認知症行方不明高齢者の早期発見体制整備事業」を開始しているが、登録者数は103人(31年2月)と進んでいない。市高齢者支援課は「万が一の時に、行方不明者の情報は不可欠。早期発見のために事前登録をしてほしい」と呼びかけている。



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 制度は顔写真や名前、生年月日、体型など本人の特徴や、徘徊の行動パターンなどの情報を事前に登録。舞鶴警察署と情報を共有し、行方不明になった場合に迅速な初期捜索につなげる。登録時には「事前登録番号の入ったバッジ」や「反射シール」など、身元判明に役立つグッズも配布される。 
 また、約1万3000人の登録がある「まいづるメール配信サービス」で市民に捜索を依頼。市内の地域包括支援センターや介護保険事業所へも伝えるほか、京都府内や他府県の近隣市町村の行政機関へも情報提供できる。提供範囲は本人の希望で指定できる。
 市内では過去に徘徊により自転車で近隣自治体へ行った例や、スーパーへ外出したきり戻って来なかったり、自動車事故を起こした例もある。市内で登録制度が早期発見に繋がった事例はないが、全国では事前登録の顔写真が発見の決め手になった事例がある。
 警察庁によると、平成29年に全国で認知症が原因で行方不明となった人は1万5836人で5年連続過去最多を記録している。
 舞鶴警察署の生活安全課は「行方不明者の捜索において、情報が事前にあることは大変効果的。登録者数が増えることは重要なことだ」と必要性を強調する。
 市の高齢者福祉計画(第7期)によると、舞鶴市の中・重度の認知症高齢者数は、26年は2805人。29年には3044人に増加。要介護認定者の61.5%を占め、今後さらに増加するものと見込んでいる。
 登録のきっかけの多くは、実際に高齢者が行方不明になった際に初めて制度を知り、家族が登録するケースだという。
 市高齢者支援課は「制度を知らない方がほとんどで、市民への周知不足がある」とした上で「認知症自体の正しい理解がまだ低いのが現状で、家族のなかには認知症者がいることを隠したい方もいる。啓発活動できちんとした理解を広げていくことで、登録者数の増加につなげたい」と話している。
 [お問い合わせ]TEL:0773-66-1013 市高齢者支援課。
(井上 務)