地域団体が「個別避難計画」

地域団体が「個別避難計画」

投稿日時:2018年12月4日

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地区の危険個所を盛り込んだ「ハザードマップ」
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「個別避難計画」について最終確認する役員たち

 多門院地区の活性化などに取り組む「多門院の将来を考える会」(新谷一幸会長)が、災害時の「個別避難計画」を完成させた。11月にあった役員会で最終確認され、来年の地区の年度末総会で提言する。新谷会長(71)は「一人暮らしのお年寄りや要支援者の早期避難に役立たせたい」と話している。



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 同会は平成8年に発足。有志の地域住民や副区長、消防団、子ども会など9人で構成され、将来的な防災や自治会の加入基準などについて住民に提言してきた。昨年4月から地区の危険個所を洗い出してまとめた「災害ハザードマップ」の作成に取り組んだ。住民アンケートで危険個所の情報を集め、祖母谷川に流れる24カ所の支流や水路の危険水位を測定。府の「土砂災害危険区域・特別危険区域」の情報も合わせ、色分けで危険個所を記した。12月に完成し各戸に配布した。
 今年はさらに発展させ、自主防災委員と連携しながら、独居の高齢者や障害を持つ住民などの避難方法をあらかじめ決めておく「個別避難計画」作りに取り組んだ。



【「災害時の声かけ 最も大切」今後は避難訓練も】



 同地区は54世帯。「荒倉」「多門」「材木」「黒部」の4つの小字からなり、住民たちは7つの組に分かれている。各組内の要支援者を把握。災害時に誰がどの家に声かけをして避難場所まで誘導するかを、住民の了解を得ながら決めていった。
 「高齢者が増えていくなか、災害時に誰が誰に声かけをするのかは最も大切なこと。個人情報の問題もあったが、地域の方も協力的で理解を得られた」と話す。
 新谷さんは6歳の時、昭和28年の13号台風に遭遇した。「蜘蛛の子をちらしたように村人が逃げ、大丈夫と思っていた場所が流された。絶対にあの時の二の舞になってはいけない」と力を込める。
 「2年をかけて個別避難計画までできた。計画作りを通して委員たちの防災に対する意識はかなり強くなったと思う。参加することで防災への意識は必ず高くなる。そういった意味でも今後、避難訓練などもしていきたい」と話した。
(井上 務)