明るくのびやかに 介護支えて

明るくのびやかに 介護支えて

投稿日時:2018年10月26日

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交流会の中心である大機さん(右)と参加者たち

 「舞鶴在宅介護者の会」(岡野輝夫会長)が、このほど開かれた「第67回京都府社会福祉大会」(※1)において、10年以上介護に係わる支援活動に尽力したボランティア団体として府知事から表彰を受けた。様々な支援活動を行う同会が現在、継続して開いている特色ある交流会がある。ここでは今のありのままを出していい、という思いを込めて「素ing[スイング]」と名づけられた介護当事者会を取材した。



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 平成11年(1999)11月に発足した「舞鶴在宅介護者の会」は、現在会員数28人。認知症について正確な理解の普及を目指す啓発活動や、施設介護によらない自宅などでの介護の悩みや不安に関する面談・電話相談など多方面で在宅介護者の支援活動を行い、来年で20年目を迎える。
 同会は、3年ほど前から第3木曜日に、事務局長・大機貴美子さん宅の離れ屋で介護当事者の交流会「素ing」を開いている。苦労の多い介護者の役割から一時離れ、素の自分になれる場所を提供している。この離れ屋にたまたま大機さんの音楽仲間(介護者)が多く集まり、歌を歌っていた日に、参加者から「とても心が和らいだ、またこんな時間を過ごせたら」という声に応えるように「素ing」は始まったという。
 中心となっている大機さんも認知症だった母親を見送った介護経験者。ここでは当事者だけでなくゆるやかなつながりを大切に、幅広い人々を受け入れており、この場に助けられた介護経験者や(元)医療・福祉関係者も自然と顔を出している。
 終始明るくのびやかな雰囲気でお茶と歓談を共にし、かつての「歌声喫茶」のように、時に大機さんの弾くキーボード、参加者の楽器に合わせて一緒に歌いながら、不安なことや解らないことなど様々な悩みにも、互いに智恵を持ち寄り支えあっている。年に2回は、食事へ小旅行に出かける企画も行っている。
 くも膜下出血で介護が必要になった妻を支える四方博行さんは、ギターを持ってここに顔を出している。当初は落ち込み前向きになれず、音楽活動も辞めた。医師の勧めに従い、病室で歌を妻に聞かせ始めると反応があり、周囲の患者や看護師からも反響が寄せられるようになった。以来再びギターを奏で、この場を知ってからはその歌声と介護経験で、参加者に手を差し伸べている。
 大機さんは「みなさん結論は自分の中にもっておられる。私たちは、私たちのできることでその人の『らしさ』を応援しています。大切なところで響きあえば『仲間』。20周年も間近。大笑いして爆発するようなことをしたい」と笑顔を見せた。
 同会への相談や交流会の参加については、[問]TEL:0773・77・0677 同会・岡野さん



※1

そのほかの市内受賞者の詳細は以下のとおり(敬称略)。
【社会福祉事業従事者】
▽畑本恒子[特別養護老人ホーム真愛の家寿荘所属]
▽井上弘子[地域生活支援センターみずなぎ所属]
▽宮田尚樹[障害者支援施設こひつじの苑舞鶴所属]
【ボランティア団体】
▽中宮フレンド(上山惠美子代表/会員数5人・活動年数10年)[高齢者対象の地域サロン運営、地域見守り活動に尽力]