消極的な「事業承継」の現状

消極的な「事業承継」の現状

投稿日時:2019年2月26日

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図表(1)
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熱心にセミナーを受講する参加者ら

 舞鶴商工会議所はこのほど、市内に本店を置く会員企業を対象に実施した「事業承継アンケート」の結果を発表した。近年、全国的に企業経営者の高齢化が進んでおり、中小企業庁によると、60歳以上の経営者のうち50%超が廃業を予定しているというデータも示されている。こうした現象は雇用や技術の喪失につながることから社会に危機感が広がっているが、今回のアンケートでは当地にも強くその傾向があることが浮き彫りになった。



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 同会議所は、昨年11月に会員企業946事業所にアンケートを送付。234事業所から回答を得た。回答のあった事業所の内訳は、法人182事業所、個人43事業所、無回答9事業所。
 事業承継についての考えは図表(1)にある通り、6割の事業所が後継者が決まっていないと答えた。その中でも廃業を検討しているとの答えが14%に上り、深刻な現状を再確認する結果となった。
 また廃業検討の理由として、事業の将来性はあるものの後継者がいないとの答えが8事業所(24.2%)であり、親族外の承継を進める重要性や事業承継における優遇税制などの周知の必要性が問われる結果となった。
 さらに、図表(1)の「未定」事業所の中身を見ると、「先行きの見極めがついていない」が22事業所、「後継者がいない」も13事業所あり、これらは廃業につながる可能性があると考えられる。
 「廃業予定」の33事業所に、この予備軍とも言える35事業所を加えると68事業所(29.1%)となり、同会議所では「これは極めて大きな数字であり、緊急に取り組む課題として対応していく必要がある」とし、相談窓口を開設している。
【受付】平日午前9時~午後5時、第1第3土曜の゜午前9時~正午。問合せは商議所(TEL:0773-62-4600)



【金融公庫がセミナー】



 日本政策金融公庫舞鶴支店は22日、事業承継を行うポイントを様々な側面から伝えるセミナーを開催し、50人の企業経営者らが聴講した。
 基調講演として、同公庫総合研究所の佐々木真佑主任研究員が「親族外承継に取組む中小企業の実態」のテーマで基調講演を取巻く概要を話し、後のパネルディスカッションでは、実際に事業承継を経験した市内の企業経営者3人が自身の経験を振り返り、事業承継に臨む上での心構えや留意点などを話し合った。
 参加者らは時折大きく頷くなど、熱心に聞き入っていた。
 事業活動の活性化は、言うまでもなく「地方創生」の重要な一翼を担うものである。社会全体で事業承継の促進に弾みがつくことを期待したい。