心のふるさとカレンダーに 赤れんが、共楽公園、揚松明など 舞鶴出身の版画家 田主さん 新しい技法に挑み表現【舞鶴】

心のふるさとカレンダーに 赤れんが、共楽公園、揚松明など 舞鶴出身の版画家 田主さん 新しい技法に挑み表現【舞鶴】

投稿日時:2015年10月9日

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舞鶴出身の版画家、田主誠さん(72)=茨木市=が、ふるさとの四季や名所、行事などを絵にした2016年カレンダーを初めて作成した。新しい多色刷りの技法を駆使し、赤れんが建造物などにこれまでにない色感を表現することに挑んだ。10月30日から北吸の赤れんが3号棟(智恵蔵)で始まる作品展で、原画を展示する。(青木信明)
田主さんは舞鶴在住時にユーゴスラビアなどの国際版画展に入選し、1977年から吹田市の国立民族学博物館職員に転身、世界の民族を題材にとった版画を制作した。93年退職後は創作に専念し、新聞などに発表したほか、山頭火や西国札所シリーズも手掛けた。
 ふるさとへの思いは強く、舞鶴百景を描くなどし、作品を舞鶴市に寄贈した。地元小学校で何度もワークショップを指導し、子供たちに創作の楽しさも伝えている。
 舞鶴の風物詩や隠れた名所などを集めたカレンダー作りの企画を約5年前から考え、何度も来鶴して五老岳からの季節ごとの風景や行事を自分の目で取材。長年の風雨にさらされた赤れんがの変色、れんがとれんがの間の目地の白さなどを、多色刷りで表現しようと試行錯誤を繰り返し、油性ローラーで彩色するなどの工夫をした。司馬遼太郎さんのエッセーなどに挿絵を描いた須田剋太さんの絵をイメージし、ダイナミックな作品に仕上げた。
 カレンダーは二つ折りでA4。上質な用紙に月ごとと表紙の絵13点を収めた。赤れんがの北吸トンネル、旧海軍赤れんが配水池の丘から見える港の風景、共楽公園の桜、城屋の揚松明、平の引揚桟橋など情感を込めた版画が、ふるさとへの憧憬を誘う。
 田主さんは「何度も失敗をしたが新しい技法で表現できた。舞鶴は変化に富んだ風景がたくさんある。市内各地の桜を取り上げるなど毎年カレンダーを作りたい」と話している。500部作成した。1部2,000円。智恵蔵で販売中。

心の旅 版画館
10月30日から原画展示

 3回目の作品展「心の旅 版画館」は三角形の抽象的な作品、世界の民話、舞鶴百景などのシリーズの約200点を展示する。11月23日まで。午前9時~午後55時。オープニングは午前10時。
 また、10月31日午後1時半から5号棟で田主さん作詞作曲「ふるさとの歌」発表会、11月1、7、21日午後1時半から3号棟でステンシル版画のワークショップ、11月8、22、23日午後1時半から3号棟で田主さんが展示解説する。【問い合わせ】電話66・1019、市文化振興課。

写真=北吸トンネルを描いた2月の版画