独自の視点で 力強く発言

独自の視点で 力強く発言

投稿日時:2017年12月8日

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最優秀賞の小島さん

 西舞鶴高校(松下茂男校長)の伝統「提言コンテスト」が、このほど同校で開催された。各学年を代表した10人が、全校生徒の前で思い思いの訴えを発表した。
 今年で43回目となる同コンテストは、高校生活や社会問題、悩みなどについて全校生徒が提言作文を書き、選ばれた代表者が発表する。発表後に生徒、教諭で投票が行われ、結果を参考に審査委員が最優秀賞と優秀賞を選定する。
 毎年、若者が持つ自由な主張が繰り広げられる。
 10代の投票率について同世代の視点から主張した「政治への参加」や将来の選択を間違えないために職場体験の必要性を訴えた「職場体験」。また「野球部はなぜ丸坊主でなければならないのか」について独自の回答を導き出した主張まで多種多様な主張がなされた。
 全校生徒792人を前に、代表者らは自分の思いをはっきりと素直に提言した。
 最優秀賞は3年生の小島幸菜さんによる『自分の命を守るために』。今年の夏にボランティアで東日本大震災の被災地に訪れた自分自身の体験に基づいた提言で、命を守るための行動の大切さを発表した。津波の恐ろしさを聞き手の心に鋭く訴え、説得力のある内容が受賞へ繋がった。(以下全文掲載)。




西舞鶴高校 第43回 提言コンテスト【最優秀賞】


『自分の命を守るために』
3年3組 小島幸菜


 海を見ると「青い」「綺麗」という感情に加え、「住宅街に近い」と考えるようになった。
 六年前の三月十一日、十メートルを超える津波が東北を襲った。死者、行方不明者合わせて約一万八千人にものぼった東日本大震災。当時小学生だった私が津波を知るには十分すぎる出来事だった。
 今年の夏、私は六年たった東北を訪れた。津波の被害を受けた当時の状態で残されている家屋は、瓦が崩れ落ち、窓は全て割れ、家に巻きついている草がその年月の長さを物語っていた。その絶望とは対照的に、福島県新地町に住む方々の明るさには驚きを隠せなかった。そんな元気な方々から聞く当時の状況は、想像を絶するものだった。目の前で津波に飲み込まれた人、泳ぎ続けて助かった人、様々な様子を語ってくださった。たった数メートル離れた場所にいた弟を助けられず、自分だけが助かったお兄さんの気持ちを思うと胸が痛い。
 もし今、若狭湾でマグニチュード7以上の地震が起これば、舞鶴では八・八メートルの津波が来ると予想されている。湾から来る波は、黒い壁のように高くまで上がり、陸へ垂直にたたきつけるように襲ってくる。そして引き波が強く、がれきは全て海へと流される。想像してみて欲しい。約九メートルの津波の威力、襲ってくる恐怖、そして思い出の品までも流されていく悲しみを。
 非日常的な事が起こった時、人はパニックに陥る。そんな状態で人の命、自分の命が守れるだろうか。今私たちが命を守るために出来ることは、避難訓練を真剣に行い、すべき行動を体に覚えさせることだと私は考える。だが、地震時のキーワード、押さない、駆けない、喋らない、戻らない、この「おかしも」を果たして守れているだろうか。残念ながら私にはそう思えない。もう一度考えなおしてみてほしい。東日本大震災で子供を亡くされたお母さんの言葉、『死んだら終りですか?生き残った私達にできることを考えます』。この言葉をうけて私は東日本大震災の教訓を活かし、同じような被害が二度と出ぬよう努めていくべきだと考える。