西高通信制で25人、東高浮島分校は16人 働きながら学び卒業にたどり着く【舞鶴】

西高通信制で25人、東高浮島分校は16人 働きながら学び卒業にたどり着く【舞鶴】

投稿日時:2008年3月4日

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【舞鶴】

府北部の府立高校で2月29日、一斉に卒業式が行われる中、西高通信制課程の25人と東高夜間定時制の浮島分校の16人は、働きながら学び3年以上かけて卒業にたどり着いた。中でも通信制は単位制に変更後、在籍する生徒の半数は不登校を経験したり、他の高校から転編入する生徒が占め、以前に比べて増えている。様々な歩みをする者が集い、全日制とは違った学びの場としての役割が高まっている。  通信制は1年間に約35日程度、日曜日に学校に通って授業を受けるスクーリング、教科書を元に自宅学習でレポートを作成するなどが柱となっている。以前は学年制の4年課程だったが、6年前から単位制に変更、必要な74単位を取得すれば3年で卒業が認められる。留年しても全科目を取り直す必要がなくなり、最高で10年かかって卒業できる。  通信制といえば、高校に進学する機会がなかった人が定年後に入学したり、働き盛りの3、40代が高校卒の資格を取るため、様々な年齢層の人たちが多く学んでいた。しかし、最近は様変わりをし10代が占める。  現在、在籍生徒は206人。ここ数年は年間約90人が入学してくるが、中学からの進学は約20人、他の高校からの転編入は約70人。その内、約半数は小中学校時代に不登校を経験するなどした。自宅学習や単位制によって、マイペースで学べる理由で希望者が増え、卒業生はこれまで平均10数人程度だったが、ここ3年間は毎年30人前後になる。  その一方、卒業できるのは全体の3分の1~4分の1。奥野正宜副校長は「自分のペースでできるという利点はありますが、毎日学校で授業を受けるわけではないので続けるには強い意志が必要です」とその厳しさを指摘する。今年度も25人の内、3年間で卒業できたのは数名のみで、多くは単位を積み上げてこの日を迎えた。  中学時代に不登校を経験し、京丹後市から2時間かけ通学した女子生徒(18)は「通学中、友達とのおしゃべりが楽しい思い出。友達がいたから3年間で卒業できました」とし、保育士を目指し短大に進学する。 卒業式では北野茂校長が1人ひとりに卒業証書を手渡し、「大変厳しい学習環境の中で勝ち取った卒業に誇りを持ってほしい。皆さんは多くの人に勇気を与える存在です」と祝福した。続く卒業を祝う謝恩会では、卒業生たちは学校の先生や介護士などの目標を述べた。  奥野副校長は「通信制でも登校できなかった生徒が、職員室に顔を出してくれるようになり、アルバイトやボランティア活動もして成長をはっきりと見ることができました。卒業は困難なだけに本当に立派です。アルバイトを続けてお金を貯めてから大学へ進みたいという生徒もおり、自分で学ぶ姿勢が強くなっています」と話していた。  テストの日程の関係で第2次の卒業式は3月21日にあり、さらに5、6人が卒業の予定。就職や専門学校、大学などの新しい道へ踏み出す。  溝尻の浮島分校では16人が毎日、昼間仕事をして夕方から授業に出て卒業を果たした。四年課程だがこちらも4年で卒業する生徒は少なく、苦労を重ねて学業を修めた。  式典では田口生夫校長が「昼間働き夜勉学や部活動をしてきた努力が、1枚の卒業証書に込められています。その努力を讃えるとともに生涯学ぶ姿勢をもってください」と祝辞を述べた。  卒業生を代表して新城祐司さん(19)が「仕事と学業の両立は想像以上に厳しく、何度も挫折しそうになり、先生の助言や家族の支えで建て直すことができた。だれ1人として平坦な道を歩んできていません。定時制の生徒だけが知る喜びと自信を持って社会に向かっていきたい」と振り返った。

写真=西高通信制卒業生に北野校長から卒業証書が手渡される

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