小中一貫校教育 加佐モデル

小中一貫校教育 加佐モデル

投稿日時:2016年5月27日

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   田植えを体験する生徒ら
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    友達と競争する生徒ら
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 中学校の体育授業を受ける生徒ら

 今年度から城北地区・加佐地区の2校区が舞鶴市小中一貫教育のモデル校区となっている。同モデル校区の期間は2年間となっており、平成30年には市内全域で小中一貫教育として進める方針だ。
 現在、小学校から中学校に進学する際、突然の環境の変化に対応できずに登校できなくなる「中1ギャップ」が問題となっている。
小中一貫教育にすることで、義務教育の9年間を、小・中学校双方で見守り、交流を持つことで、「中1ギャップ」の解消など、様々な教育効果があるとして期待されている。
 今回は自然豊かな加佐地区の取組みを紹介しよう。
 地頭にある農地で、5月17日、岡田小学校14人、由良川小学校10人の5年生24人が地元農家の協力で「田植え体験」を行った。総合的な学習の時間を「ふるさと学習」として、今回は田植えを通して、両校や地域との交流を行い友情やふるさと愛を育んだ。
 地域側として協力した地頭区長の佐藤淳一さん(59)は「思った以上に元気が良く大変良かった。こういう取り組みはとても良い機会だと思う」と語り、汗を拭った。
 顔を泥だらけにして頑張った岡田小学校の佐藤直人くん(10)は「教えてもらったように、バランス良くしっかり真っすぐに深く植えることができた」と満足げに話した後、「家に田んぼがあるのでおじいちゃんの手伝いをしてあげたい」とポツリ。田んぼで経験した思い出は、地域との交流だけでなく家族との絆も深めそうだ。

 また、岡田由里の加佐中学校で5月24日、岡田小学校12人、由良川小学校5人の6年生17人が合同授業を受講した。今回は、中学校教師が小学生に授業を行う合同授業という形式で、合唱と体育の授業を行った。同中学校の伊藤大介教諭(36)は「中学校で成長した姿を見るのを楽しみにしています」と語り、参加した由良川小学校の大槻隆之介(11)くんは「中学校の授業は思った以上に楽しかった。中学生になる不安もなくなりました」と中学生に上がる楽しみが増えたようだ。
 現在、両校の全校生徒は岡田小学校86人、由良川小学校48人だが、少ない生徒数だからこそできる濃密な時間の共有、そして加佐地域ならではの自然を活用した授業を通して、子どもたちは、豊かな人間関係や社会性を学んでいる。
 好影響を及ぼしているのは子供だけではない。
 現場の教育者に話を聞くと「今まで、他校や地域との交流というのはあまり機会がなく、「自分の関わる学校」という狭い社会で教育を行う中で、子どもたちや教育者の視野を狭めてしまうのが現状だった。こういった取り組みは、小・中学校の先生同士が顔を合わせ、意見交換ができる機会が増えるとしてすごくありがたい」と現場での評価は高い。
 加佐中学校の堺谷正人校長(57)は、「9年間の義務教育を見通した教育が可能で、授業で知った地域のことや人との関わりから、加佐を好きになってもらって故郷を誇りに思えるようになってほしい」と小中一貫校への期待を述べた。
 来年、卒業する小学生が中学校に上がるとき、「先生久しぶり!」「○○ちゃん大きくなったな~」と声を掛ける、そんなやり取りが増えそうだ