子ども育む「食」を実践

子ども育む「食」を実践

投稿日時:2020年2月4日

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あたたかい食事が提供された
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園ホールでのにぎやかな試食会

 七条中町の倉梯幼稚園(森田和子園長)で22日、保護者を対象に給食の試食会が開催された。市内12園の中で、自前の調理施設で給食を提供しているのは同園を含んで2園。訪れた65人の保護者たちは、こだわりの味に舌鼓を打った。



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 「幼い子どもたちにとって、食べることは何より大切。当園では食育に力をいれています」と森田さん。以前は業者の配食サービスを利用していたが、今は自前の給食室を整備して毎月11回の給食を提供している。森田さんは園児との会話の中で、朝ご飯を食べてきていない子がいたり、ラーメンが多いなど偏りがあったりすることを耳にし、家庭による食事環境のバラつきに危機感を感じたという。
 「栄養のあるあたたかい食事を食べさせたい」という思いで、7年前に給食室の開設に踏み切った。今では、栄養士1人調理士7人と万全の態勢で給食提供に臨んでいる。使用する食材にもこだわりを持った献立は毎回写真に収め、これまで提供した全てが記録されているという。
 「とにかく地元の食材を使うことを心がけている」と森田さんが話す通り、野菜は園で管理する農園で収穫されたものを、魚は舞鶴で水揚げされたものをと、地産地消にも取り組んでいる。
 「毎日、その日の食材について教えながら食べさせています。好き嫌いがなくなって、もりもり食べる子を見ていると本当にうれしく思います」と森田さんは笑顔を弾けさせた。



【食べることで育む からだと心】



 同園ホールで提供されたこの日の献立は、「麦ごはん、すまし汁、みそおでん、ちくわの磯辺揚げ、焼きししゃも、みかん」。
 参加した保護者たちは、日頃は子どもたちが使う食器を手に、順番に給食の提供を受けた。
 「手作りでとっても美味しい」「いつも健康的なものを食べさせてもらって、とてもありがたい」と保護者たちは感謝の気持ちを口にしていた。
 同園で給食が始まって以来調理を担当している大西明美さん(57)は、以前は新舞鶴小で給食の提供に携わっていたという。「園では食べている園児たちの様子を見たり、話を聞いたりすることが出来、とてもやりがいを感じる」と大西さん。
 給食だけでなくおやつも手作りで提供し、誕生会やクリスマス会には特別な献立も考える。大西さんは、「食べることは身体も心も育む本当に大切なこと。子どもたちの健やかな成長に役立てるようこれからも頑張りたい」と力を込めた。
 文科省の調査によると、子どもの朝食欠食は増加傾向にあり、2018年度は小学生で5.5%、中学生で8%が朝食を欠食している。対象の児童生徒は、食事環境自体が良いとは言えないことが多い。またその傾向が学力の低下につながるデータもあることから、国も食事環境の充実を目指す動きを活発にしている。
 子どものうちに健全な食生活を確立することは、生涯にわたり健全な心身を培い、豊かな人間性を育んでいく基礎になる。同園の取り組みに、今後も注目していきたい。