想いをカタチに~全国から集った大学生らがカフェ運営

投稿日時:2021年3月12日

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網干さん(後列右から2人目)と運営に関わったメンバーら

 平野屋のFLAT+[フラットプラス]で7日と8日の両日、期間限定の店舗「旅カフェ」が開店。市出身の大学生である網干拓馬さん(20)を中心に、全国から集った大学生が運営に関わった。コロナ禍で大学生活が大きく様変わりする中、未来に向かって果敢に挑戦する若者たちを取材した。



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 網干さんは西舞鶴高出身で、現在は関西学院大に通う大学2年生。高校時代には硬式野球部に所属し、3年時には主力選手として同校46年ぶりの府大会8強進出に貢献した。
 網干さんが転機を迎えたのは昨年夏。コロナ禍で大学はオンライン授業となり、長期間に渡って舞鶴の実家に身を寄せていた。
 ゆっくりと流れる地元での時間。様々なアイデアが湧き出る日々に、起業への興味がふくらんだ網干さんは「いろんな人の話を聞くと良い」という父の勧めで、市内の企業経営者と会う機会を持った。その時感じたのは、「若者が活躍できる土壌があるのに、空白地帯になっている」ということだった。同時にそのことに対して「チャンスがある」と感じた網干さんは、好奇心を頼りに人脈を劇的に広げていった。
 そんな中で出会ったのが、2年半をかけて世界を一周した冒険家・中村雅人さん(34)。網干さんは、これまでに103カ国を旅したという中村さんが主宰する「世界一周学校」に参加し、全国各地の若者とつながりを持つことになった。
 「どうすれば舞鶴に若者が集うようになるだろう」と考えるようになった網干さんは、中村さんや多くの大学生たちの賛同を得て、舞鶴でのイベント企画を決意。数か月にわたる若者たちの挑戦が始まった。



【今だからこそ出来ること】



 それぞれの活動拠点が各地に点在していることもあり、当日までの打ち合わせはzoomなどを利用したリモートによるものが大半を占めた。イベント当日になって初めて実際に会ったというメンバーがいるなど、網干さんたちは「いま」ならではの準備期間を共に過ごした。メンバーの一人は「コロナで学校に行けなかったりする一方で、このイベントはコロナがあったからこそ実現できた」と話した。
 開店した「旅カフェ」では、世界各地の料理をワンプレートに詰めたランチも提供。各地から集まった大学生らは8人。「外から見た舞鶴の良さを語る会」とするプログラムでは、それぞれが個性豊かなエールを当地に送った。
 早稲田大1年生の坂本菜津穂さん(19)=熊本市出身=は、「混沌とした東京に疲れ始めた。多様性がある一方で、広く浅い付き合いになり満たされない部分がある。コロナ禍もあり、これからは地方の良さが浮き彫りになると思う。こうしたチャレンジが出来る舞鶴には、とても魅力を感じる」と話した。
 静岡県立大に通う坪井あかねさん(20)=静岡県富士市出身=は、「舞鶴という名前さえ知らなかったが、昔ながらのレトロな街並みに親しみを覚える」と笑顔を見せた。
 網干さんは「多くの人の協力をいただき、実現することが出来た。今後はこれをきっかけにして、もっと人と人をつないでいって、舞鶴を少しでも盛り上げたい」と力を込めた。
 大盛況で幕を閉じた若者たちの瑞々しい挑戦。その行く先に輝かしい可能性が広がっていくことを期待したい。