ハーブがつなぐ人と人 地域力再生へ夢ふくらむ

ハーブがつなぐ人と人 地域力再生へ夢ふくらむ

投稿日時:2017年8月15日

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土壌改良とハーブの植え込みが終わったハーブ園
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壁画を依頼した和田中アトリエ部にハーブ園の思いを語る川井さん(中央)

 京都府では、「地域力再生プロジェクト支援事業」として、地域力再生に取り組む団体に交付金で活動を支援する取組みを行っている。昨年度は中丹広域振興局管内で、65件に合わせて2560万円の支援金が交付された。今年度も多くの事業が申請される中、和田地区で活動する「和楽くらぶ」への交付が決定し、事業が進められている。

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 同団体代表の川井透さん(65)は、学生時代を除いて和田地区に居を定めているが、長年を経て地区の環境は様変わりしたという。現在は新興住宅が建ち並び、地区の136世帯のうちで古くからの世帯は30軒を数えるほどとなっている。
 そんな中、7年前から民生児童委員を務める川井さんは、以前に比べ地域のつながりが弱くなっていることを肌で感じていた。
「なんとか高齢者と若者が世代を超えて交流できないものか」常々感じていた地区の課題だったが、ある時知人からハーブについての話を聞き、事業を思いついた。ハーブに興味がある若者と、畑仕事が好きな高齢者とのマッチング。世代間交流だけではなく、-体験型観光ツアーの選択肢の一つとして、また特産品や雇用の創出にも繋がると渾身の事業計画を作成した。
 同団体が申請した「ハーブの香る里村作り」と称した1年間の事業計画は見事採択され、川井さんらは実施にとりかかった。
5月には使われなくなった父の駐車場を活用し、土壌改良などの整備。6月には地域住民などによるボランティア会員の協力も得て、ラベンダーやタイム、ミントなど約30種類のハーブの苗を、およそ260㎡の敷地に植え込んだ。また、ハーブ園を仕切るブロック塀(縦1m26cm×横20m)には和田中アトリエ部に依頼し、壁画を描いた。
 「壁画がハーブ園のシンボルとなって欲しい」と話す川井さんは、事業の未来図を明るく描いている。ハーブ米やミント米、無農薬野菜などの栽培、生涯学習や市民の活動の拠点へと夢はふくらむ。
「和田ってどんな所なのと誰かに聞かれた時に、ハーブ園がある所、と言えるような場所にしたい」と展望を語る川井さん。踏み出した一歩の確かな手ごたえが、充実した表情に映し出されていた。順調に進めば事業は、来年4月から3年間のビジネスプログラムにつなげていく予定だ。ハーブの香り漂うふるさと憩いの場が、すぐそこに見えるようである。
「地域力再生プロジェクト支援事業」には、今年度第一回目の申請期間が終了し中丹振興局管内で合計47件の申請があった。うち市内からの申請は8件。一方、福知山市からは17件、綾部市からも17件の申請があるという。また、昨年度の申請件数も市内13件に対して福知山市24件、綾部市20件となっている。
 府の担当者は、「伴走型の支援なので、積極的に活用していただきたい」と話した。
 市内各地で地域を盛り上げるこのような取組みが展開されることを期待したい。